半数以上の学生が内定承諾決断に不安

今回、「内定承諾を決断することに対する不安があるか」についても聞いてみたところ、文系では61%と6割、理系では49%とほぼ半数の学生が「不安がある(あった)」としています[図表9]
内定承諾の決断に対する不安
少なくとも半数程度以上の学生が内定承諾に不安を抱えており、中でも文系のほうが理系より不安を感じる学生が多い傾向にあります。前述の「就活の継続意向」の項でも見たように、理系のほうが「第1志望の企業に内定したので終了する」とした割合が多く、それが文系とのポイント差に現れているものと推測されます。

次に、どの企業に内定承諾をするか相談できる相手がいるのかを聞いてみたところ、文系・理系ともにほぼ同様な傾向が見られました。トップは、「親、兄弟などの親族」で文系75%、理系73%、2位は「友人・知人」で文系67%、理系72%という結果でした[図表10]。この2項目が他の項目を大きく引き離しており、相談相手のメインは「親・兄弟」「友人・知人」ということになります。
内定承諾先についての相談相手(複数回答)
次いで、「大学の教授・キャリアセンター」が文系30%、理系33%と3割を占め、「内定先企業の人事・社員」が文系18%、理系17%と2割近くとなっています。文系と理系でポイント差があったのは、「大学の先輩等」で、文系の14%に対して、理系は24%と10ポイントもの差がついています。これは大学研究室での学年を超えた縦のつながりの影響が大きいものと推測されます。また、「その他」を選択した学生に内容を記述してもらうと、「エージェント」という回答が散見され、新卒紹介サービスの浸透度をうかがうことができます。

ちなみに、「(相談相手が)いない(いなかった)」と回答した学生は文系で6%、理系で5%にとどまります。「いない(いなかった)」の中には、「しない(しなかった)」という学生も含まれると思われますが、私たちの時代の就職活動(1980年代)では自分ですべて決めてしまい、親や友人にはただ報告するだけで、相談は一切しなかった学生がもっと多かったような気がします。

半数以上の学生が内定承諾企業内に相談相手あり

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