コロナ禍による研究遅延は6割近く
前述したような悩みを持ちながら就職活動を続ける理系院生ですが、研究等の進捗にコロナ禍の影響は出ているのでしょうか。大学院での研究・授業の進捗状況について聞いたみたところ、「計画より遅延している」が51%で過半数を占め、「計画を変更したが遅延している」を合わせて「遅延している」と答えた学生は57%と6割近くに上っています[図表5]。
半数の理系院生が「4社以上」のインターンシップに参加
ここからは、インターンシップへの参加状況について見てみましょう[図表7]。まず、インターンシップへの参加社数は、「4~6社」が最も多く29%、次いで「3社」が16%、「2社」と「10社以上」がともに13%などとなっています。理系院生でも「10社以上」のインターンシップに参加する学生が少なくないことに驚きます。インターンシップに参加する目的としては、「業界・職種・企業への理解を深める」が圧倒的で86%、次いで「企業と自分の相性を確認する」が65%、「仕事を体験してみる」が58%などとなっており、自分の肌で業界・職種・企業を感じた経験を、その後の就職活動に活かしたいと考えていることがうかがえます[図表8]。さらに、「就職活動を有利にする」を挙げる学生が56%と過半数を占めるなど、理系院生においても学部生と同様に、インターンシップへの参加は就職活動における常識となっているようです。