今回は、日清食品ホールディングス株式会社 執行役員 CHROの正木茂氏と、人材データを活用した科学的な人事戦略を実現するサービス「タレントパレット」を提供する株式会社プラスアルファ・コンサルティング 取締役副社長 鈴村賢治氏が対談。企業価値を向上するための人事のあり方と日清流JoB型モデルの構築、マーケティング視点による人材データ活用など、イノベーティブな組織づくりについて語り合いました。(以下:敬称略)
プロフィール
正木 茂氏
1993年、新卒で日清食品に入社。経理課にて「簿記入門」の習得からキャリアを開始。入社4年目で米国ゴールデンゲート大学に社費留学し、会計学修士を取得。財務部、人事部を経て再び渡米し、米国日清にてCFOとして勤務。帰国後、基幹業務システム刷新プロジェクトリーダーとして、40年来のメインフレーム時代からSAPへの移行を牽引。2018年に財務経理部 部長に、翌年人事部 部長に就任。2021年4月CHRO、2022年4月執行役員に就任。
日清食品ホールディングス株式会社 執行役員・CHRO
鈴村 賢治氏
中央大学理工学部卒業後、野村総合研究所に入社。
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 取締役副社長
システムエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後、テキストマイニングやデータマイニングなどの分析コンサルティングを多数経験。2007年、プラスアルファ・コンサルティングに入社し、取締役副社長に就任。データ活用の知見を活かしたタレントマネジメントシステム「タレントパレット」事業を立ち上げ、社員のパフォーマンスを最大化する「科学的人事」を考案。その方法論の確立と啓蒙活動に尽力している。
財務経理の経験から「事業の継続力が将来の企業価値」と認識
鈴村:正木さんは、財務経理と人事の両方のキャリアをお持ちなのですね。海外子会社のCFOも含めてそうしたご経験をされていると、人事に対する見え方や世界観が違うのではないでしょうか。
人事部長になって人材版伊藤レポートを読み、企業価値を増加するために利益を伸ばす縦軸の力と、事業を継続する横軸の力が必要だとわかり、人事ならではの面白さを感じています。
鈴村さんはどのようなご経歴なのですか。
鈴村:2006年にプラスアルファ・コンサルティングを起ち上げました。前職ではマーケティングとデータ分析を専門としており、売れたか売れないかの結果が定量分析だけでは将来のための改善ができないことから、顧客アンケートの購入理由などの定性データを分析するテキストマイニング(自然言語解析)をやるようになりました。
正木:数字では過去のことしかわからない。将来を予見するために定性データを分析するのは、有価証券報告書と人材施策の関係と似ていますね。
協力:株式会社プラスアルファ・コンサルティング
この後、下記のトピックが続きます。
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●日清食品ホールディングスが掲げる人事ミッションとは
●経営につながる人事部門へ向けておこなってきた取り組み
●CEOからメスを入れる!「日清流JOB型」の定義
●日本版JOB型を支援する仕組みのために必要な2つの視点
●「人」を理解するために、人事が持つべきマーケティング視点
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