逆求人サイトの活用の有無により異なるインターンシップ開催時期
次に、インターンシップの開催時期の違いを見てみましょう。まずは企業規模別に比較してみたものが[図表9]です。中堅企業では、「21年9月」が48%で最多となるものの、次いで多いのは「22年1月」41%、「21年12月」38%となっており、「21年8月」は34%と大企業と20ポイントもの差がついているのをはじめ、「21年6月以前」や「21年7月」は10%強にとどまるなど、早期の割合が高かった大企業とは異なる傾向を表しています。
さらに、中小企業では、「21年8月」こそ「22年1月」と同じく42%と高くなるものの、「21年9月」から「21年11月」は19~25%に落ち込みます。「22年2月」が36%で2番目に多い月となるなど、夏期よりも冬期のほうが主流となっている様子がうかがえます。早期はまだ前年度の採用活動がピークの時期を迎えている企業が少なくないことや、あまりに早期に学生と接触しても選考活動期まで学生をつなぎ止められないなどの懸念が背景にあるものと推測されます。
インターンシップの開催時期について、「ダイレクトソーシング実施の有無」で比較してみたものが[図表10]です。ダイレクトソーシングを「実施している」企業群では、「21年8月」と「21年9月」の夏期がピークで、ともに52%と過半数がインターンシップを実施しています。一方、ダイレクトソーシングを「実施していない」企業群では39%、36%と4割にも満たない状況です。
こうした背景には、ダイレクトソーシングの主力施策である逆求人サイトを、夏期インターンシップへターゲット層の学生を呼び込むためのツールとして活用している企業が多いことが考えられます。これらの活用方法を見越して、逆求人サイト側でも、採用シーズン早期の利用と中盤以降の利用では、料金体系そのものを区別しているところもあるようです。