不安はありながらも大量のプレエントリーはせず
ここからは視点を変えて、プレエントリーの状況と活用する就職サイトについて見ていきたいと思います。3月調査時点でのプレエントリーした社数については、「1~20社」が最も多く、文系53%、理系では65%にも及びます[図表11]。次いで「21~40社」(文系25%、理系18%)、「41~60社」(文系10%、理系8%)と続きます。「61~80社」、「81~100社」、「100社以上」を合計した「61社以上」となると、文系7%、理系3%と少数派です。低迷する従来型就職ナビ、躍進する新興勢力
最後に、活用している就職サイトについて見てみましょう。就職サイトは、従来からの就職ナビに加えて、逆求人型就職サイト、クチコミ就職サイトまでを含みます。まずは、活用している就職サイトを複数選択方式ですべて選択してもらったところ、「マイナビ」がトップで、文系74%、理系72%と、7割以上の学生に活用されています[図表14]。次いで、文系では「リクナビ」62%、「楽天みん就」59%、理系では「楽天みん就」64%、「リクナビ」57%が続きます。逆に、2022年卒の調査データで活用割合が伸びている、あるいは2018年卒調査では選択肢にも入っていなかった就職サイト群があります。逆求人型就職サイトとクチコミ就職サイトです。逆求人型就職サイトは、文系で2018年卒15%→2022年卒38%、理系でも2018年卒10%→2022年卒31%と伸びている「OfferBox」をはじめ、「キミスカ」、「dodaキャンパス」がこれに当たります。クチコミ就職サイトとしては、今や老舗側に位置づけられる「楽天みん就」のほか、「ONE CAREER」と「就活会議」がランクインしています。「楽天みん就」は、従来型の就職ナビほどの落ち込みは見せていないものの、新興の「ONE CAREER」との差はわずかしかありません。本調査を「楽天みん就」会員を対象に実施している点をバイアスとして踏まえれば、2社の形勢は逆転していると考えられます。