振り返りにKPIの定量評価は不可欠
2024年卒採用の振り返りを実施した企業を対象に、2025年卒採用において振り返りの効果があったかを確認しておきます。大企業で「十分に効果が出ている」と回答した割合は6%にとどまりますが、61%が「ある程度効果が出ている」と感じており、両者を合わせた“効果が出ている”企業は7割近くとなっています[図表6]。これに対して、中堅企業と中小企業で“効果が出ている”と回答した割合はそれぞれ25%、33%と、大企業を大きく下回っています。上記[図表4]で、「KPIの定量評価を基に、新卒採用の担当者間で意見交換」または「事前に設定したKPIの数値で現状把握・定量評価」と回答した企業では、“効果が出ている”と回答した割合が67%と3分の2に及ぶのに対して、“効果が出ていない”(「あまり効果が出ていない」と「全く効果が出ていない」の合計)はわずか7%です(図表なし)。振り返りには、KPIの定量評価は欠かせないといえるでしょう。ターゲット層の確保、中小企業の4分の1が“目標の1割未満”にとどまる
2025年卒採用から新しく始めた施策をフリーコメントで回答してもらったところ、「早期選考」「対面型」「動画」などのワードが散見されました。こちらも抜粋して紹介します。まず、6月初旬現在におけるターゲット層の応募者充足率(目標人数に対する割合)を尋ねたところ、「100%以上」と回答したのは全体で10%にとどまり、最多は「50~80%未満」の29%でした[図表7]。僅差で「80~100%未満」が28%で続き、これら3項目を合計した“50%以上”が67%と3分の2程度となっています。