事前選考落選で4割以上の学生が応募取りやめ
インターンシップの事前選考で落選した学生が本選考に応募したかを確認したところ、文系44%、理系43%と、ともに4割を超える学生が「応募していない(する予定はない)」と回答しています[図表7]。これは前項の「志望度が下がった」学生の割合を超えています。すでに他の企業から内定を取得したとか、他に選考が進んだ企業があったからという学生もいるとは思いますが、これだけの割合の学生が応募を取りやめたという事実は極めて重大です。インターンシップは、参加者の志望度向上に大いに役立つことは分かっていますが、事前選考で落選した学生のケアを怠ると、かえって応募者を減らしてしまうリスクがあることも認識すべきです。インターンシップ参加者へ向けたフォローに気が行ってしまいがちですが、それよりも事前選考で落選となった学生をどうケアして、本番に正式応募してもらうかをもっと真剣に考える必要があります。内定者にインターンシップ参加者がいない企業は少数派
インターンシップを実施した企業を対象に、内定者に占めるインターンシップ参加者の割合を聞いたデータが[図表10]です。あくまでも結果論のため、インターンシップと選考が直接結び付いていたかどうかは関係ありません。内定者に占めるインターンシップ参加者の割合は、大企業ほど高くなっています。大企業では、インターンシップ参加者の割合が「20%以上」の企業が4割を超え、「40%以上」でも16%もあります。今後、1Dayタイプの拡大によりインターンシップ参加学生が増えれば、内定者に占めるインターンシップ参加学生の割合は確実にさらに高まっていくことでしょう。