「残業は悪」ではないが、月30時間までなら……
「残業が多い」ことをブラック企業ととらえる学生は4割ほどしかいなかったわけですが、具体的な残業時間の選択肢を示して選んでもらったところ、文系、理系ともに5割前後の学生が「月30時間くらいまでの残業ならいい」と回答しています[図表5]。「残業はないほうがいい」とする学生は、文系で26%なのに対して、理系では16%と10ポイントも低くなるなど、全体的には文系学生よりも理系学生のほうが残業時間を許容する傾向となっています。込み入った実験では時間通りに終わることは少なく、時には研究室に泊まり込むこともあるなど、仕事と実験をダブらせて考えたとき、残業もやむなしと考える傾向が強いのではないでしょうか。
安定志向が強くなる企業選択の軸
学生は企業を選択する際にどんな点を重視しているのか、いくつかの観点から聞いてみましたが、今回は特徴的な二つのデータを昨年と比較しながら紹介します。まずは、「会社の魅力」として重視するポイントです[図表6]。文系では、昨年は「経営者・ビジョンに共感」が41%でトップ、次いで「安定している」が31%でしたが、今年は僅差ではありますが「安定している」が36%でトップ、次いで「経営者・ビジョンに共感」が35%という結果になりました。理系でも、昨年は「技術力がある」が30%でトップ、次いで「安定している」26%という順位でしたが、今年は「安定している」が31%でトップに躍り出て、「技術力がある」が26%で2位に落ちてしまいました。文理ともに「安定している」がトップになるという、大手企業志向に通じる結果になっています。

