2割の企業が採用予算アップ

今回、採用予算の増減についても聞いてみたところ、企業規模による違いはあまり見られず、2割が「増える」(「かなり増える見込み(20%以上)」と「やや増える見込み(20%未満)」の合計)、7割強が「ほぼ変わらない」とし、「減る」(「やや減る見込み(20%未満)」と「かなり減る見込み(20%以上)」の合計)とした企業は1割弱という結果でした[図表3]
[図表3]2023年新卒採用活動の総予算の増減
リクルートワークス研究所の「2023年3月卒業予定の大卒求人倍率」では、2022年卒の1.50倍から1.58倍へと0.08ポイント上昇し、採用活動を復活させる企業があるなど企業の採用意欲が回復へと向かう中、採用する側の企業としてはより採用難になることを見越して、予算を増額した企業のほうが多くなっているようです。

では、どのような施策に対して予算を増やそうと考えているのでしょうか。全体の採用予算が増えた企業だけでなく、いずれか予算増の施策があると回答した企業に対して、予算増の施策を複数選択で回答してもらった結果が[図表4]です。
[図表4]2023年新卒採用活動で予算が増える施策(複数回答)
最も多かったのは、前記の「より重要となる施策」でもトップの「採用ホームページ」で、すべての企業規模でトップとなっており、全体では34%と3分の1の企業が回答し、2位以下を大きく引き離しています。特に中小企業では41%と4割を超えます。

次いで多かったのは、「より重要となる施策」では大きくポイントを落とした「就職ナビ」で、全体では17%ながら、大企業では22%と2割を超えます。続く「インターンシップ」も全体では13%にとどまるものの、大企業だけに限れば「就職ナビ」と同じく22%の企業が選択しています。

図表が細かくなるため、企業規模別データの図表は本稿に掲載していませんが、上記の3施策以外で企業規模別にポイントの高かった項目を見ると、大企業では「適性検査」(17%)、中堅企業では「新卒紹介」(17%)、「学内セミナー(3月以降)」(13%)、中小企業では「学内セミナー(3月以降)」「就職ナビ主催の合同説明会(3月以降)」「入社案内」がいずれも15%となっています。

ダイレクトソーシング実施企業は4分の1

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