アピールしたい能力は「チームで働く力」
次に、就職活動でアピールしたい自分の能力について、文系と理系を比較してみましょう。文系、理系ともに「チームで働く力」が最多で、53%と半数以上の学生が選択しています[図表3]。前年の調査でも、文系では55%でトップ、理系でも48%でトップと僅差の2位でしたので、大きな変化はないようです。文系と理系でポイントの差異が目立つのは、毎年のことながら「論理的思考力」(文系19%、理系33%)、「基礎的な学力」(文系14%、理系29%)、「専攻学問の専門知識」(文系4%、理系20%)の3項目。いずれも文系のポイントが低く、理系はその2~5倍ものポイントとなっています。それにしても、文系の「専攻学問の専門知識」の4%は酷(ひど)すぎます。入社試験・選考の内容や方法を変えない限り、このあたりの改善は期待できないということなのでしょうか。
半数の学生が4社以上のインターンシップに参加
ここからは、実際に就職活動の状況を見ていきましょう。まずは、もはや教育を目的とした就業体験というよりも、完全に就職活動のファーストステップと化しているインターンシップへの参加状況からです。「0社(応募をしていない)」と「0社(応募はした)」を合わせた、1社も参加していない学生は、文系、理系ともに18%と2割を割っています[図表4]。逆に言えば、8割以上の学生はなにがしかのインターンシップに参加しているということです。過去の調査データを調べてみると、例えば、2018年卒業予定者を対象に実施した同時期調査では、「4社以上」のインターンシップに参加した学生の割合は、文系で30%、理系では今回の半分以下の24%でした[図表5]。