学生1人当たりのプレエントリー数は微減
学生のプレエントリー数も確認してみましょう。文系と理系のプレエントリー数をそれぞれ前年同期調査と比較したグラフが[図表3]です。まず文系のデータを見てみると、「41社」以上にプレエントリーした学生が前年よりも軒並み減少し、その分「21~40社」が前年よりも6ポイント増加しています。全体傾向としては減少していると言えます。次に理系ですが、文系ほどの変化はないものの、こちらも「21社」以上にプレエントリーした学生が、「61~80社」を除いて前年よりも軒並み減少しており、逆に「20社以下」の学生は前年よりも3ポイント増えて5割を超えています。理系においてもプレエントリー自体を絞り込む学生が多くなっています。会社説明会・セミナー参加者も減少傾向
次に、自社で開催する会社説明会やセミナーへの学生の参加者数を前年データと比較してもらったのが[図表5]です。プレエントリー者数の前年比較とほぼ同じ傾向となっています。企業規模別に見た場合、企業規模が小さいほど自社開催の会社説明会を開催していない企業の割合が増えてきます。会社説明会を開催しない企業は、大企業では6%ですが、中小企業では3倍の18%にもなります(図表略)。
学生は説明会も絞り込む傾向に
学生1人当たりの会社説明会・セミナーの参加社数を見てみましょう。文系と理系の会社説明会・セミナーの参加社数をそれぞれ前年同期調査と比較したグラフが[図表6]です。文系では、全体的な傾向は前年と大きく変わらないものの、「30社以上」の割合が減少し、「7~9社」や「10~14社」の割合が増えるなど、全体としては減少傾向にあることが分かります。理系でも、「1~3社」「4~6社」などの社数が少ない層が増加し、「15社以上」の層が軒並み減少しており、減少傾向にあります。ただし、単純にプレエントリー数とそっくり同じだと考えないほうがよいでしょう。企業側は、学生に対して多面的に自社を訴求しようと、職種別ブース形式や座談会形式など、一方的な講演形式だけでなく、1社で趣の異なる複数のセミナーを展開するところが増えてきています。会社説明会・セミナーへの参加社数ではなく、参加回数で聞いてみたら、前年と同じかあるいはそれ以上になっている可能性もあります。1社当たりの負担が大きくなった分、結果的に社数が絞られるケースもあったものと推測されます。