総務省は2023年10月31日、「テレワークトップランナー2023」の対象者、および「テレワークトップランナー2023 総務大臣賞」の受賞者を決定したと発表した。これにより、ICTを利用し、時間や場所を有効活用できる柔軟な働き方である“テレワーク”の普及を促進したい考えだ。
【事例一覧】総務省が「テレワークトップランナー2023・総務大臣賞」を公表。受賞企業のテレワークの普及促進に向けた取組みとは

「テレワーク導入・活用」について、特に実績や取り組みが優れた6団体を表彰

総務省ではこれまで、テレワークの普及促進に向け、テレワーク導入・活用に関して十分な実績や優れた取り組みを実施している企業・団体を選定、公表してきた。テレワークの活用が広がった現状を踏まえ、本年はテレワークの制度導入や十分な活用実績に留まらず、「テレワークの活用による経営効果の発揮」、「テレワーク時のコミュニケーション面の課題解決」、「地域産業の活性化や地域情報化の推進など地域課題解決への寄与」につながる取り組みについて、その内容が優れている20の企業・団体を「テレワークトップランナー2023」として選定・公表した。またその中から、特に他団体などが模範とすべき優れた取り組みについては「テレワークトップランナー2023 総務大臣賞」として表彰している。

審査結果は、外部有識者による審査会を開催し、その結果を踏まえて選定した。「テレワークトップランナー2023 総務大臣賞」には、以下の6団体が決定したという。

【テレワークトップランナー2023 総務大臣賞】
●アフラック生命保険株式会社
●株式会社キャリア・マム
●シェイプウィン株式会社
●株式会社スタッフサービス・クラウドワーク
●株式会社テレワークマネジメント
●株式会社プログレス
(五十音順)


また、受賞企業の主な取り組み事例は以下の通りだ。

●アフラック生命保険株式会社
<取り組み事例>
20~30代の女性の離職率の半減、育児に関わる短時間勤務制度を利用する社員の人数が27.9%減少(フルタイムの増加)など、女性の仕事と家庭の両立、キャリア形成に寄与

●株式会社キャリア・マム
<取り組み事例>
11万人の主婦会員のうち、年間約3,000人の地方在住テレワーカーに業務発注を行い、就労支援を実施するとともに、在宅ワーカーとしての人材育成を実施

●シェイプウィン株式会社
<取り組み事例>
フルリモートでの勤務も可能とし、求人応募数が約7倍に増加。東京では人材獲得の競争が激しいPR・マーケティング系の専門人材を、地方や海外から採用

●株式会社スタッフサービス・クラウドワーク
<取り組み事例>
通勤が困難な454名の重度身体障がい者の雇用を創出。入社1年後の定着率は97.3%

●株式会社テレワークマネジメント
<取り組み事例>
社内SNSおよびバーチャルオフィスにて社内コミュニケーションを統一し、全員が同じルール下での活用を徹底することで、効率の良い意思疎通、社員の一体感を醸成

●株式会社プログレス
<取り組み事例>
コミュニケーションの促進に向け、対面でのチームビルディング、バーチャルオフィスの活用など多数の取り組みを進めるほか、コミュニケーション時の留意点などを示したガイドを全社員に向けて公開
【テレワークトップランナー2023】総務大臣省・受賞企業
なお、表彰式は2023年11月27日、「『働く、を変える』テレワークイベント」の中で実施した。厚生労働大臣賞(輝くテレワーク賞)、地方創生担当大臣賞(地方創生テレワークアワード)と合同で開催したとのことだ。

総務省は、今後もテレワークの普及促進のために先行事例の収集・表彰を行い、テレワークの導入・活用を促進していきたい考えだ。

アフターコロナとなった今、テレワークも上手く取り入れながら、従業員が働きやすい環境を目指したい企業もあるだろう。テレワークの導入・活用を進めたい企業では、このような企業事例を参考にしながら取り組んでみてはいかだろうか。

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