ジョブ型人材マネジメント等を通して「人への投資」を推進へ
NECは、最大の経営資源を「人」と位置づけ、「人への投資」として制度改革や環境整備に取り組んできた。2019年には、「挑戦する人の、NEC。」をHR(Human Resources)方針として策定。一人ひとりへの多様な挑戦・成長機会の提供やフェアな評価、社員がベストを尽くせるような環境整備について重点的に取り組んできたという。また、「2025中期経営計画」では「2025年度の社員のエンゲージメントスコア50%」を目標に掲げており、多様な人材が活躍する企業に向けた変革に注力している。今回、同社はこうした変革の一環として、「適時・適所・適材」の人材配置を実現する「ジョブ型人材マネジメント」や、イノベーションの源泉であるダイバーシティのさらなる加速に向けた、新たな採用計画を決定したとのことだ。同社は「ジョブ型人材マネジメント」について、2024年度に全社員を対象として導入を予定している。またこれに伴い、新卒採用においても「ジョブマッチング採用」を導入するという。これは、内定時に配属部門と職種が確定する「部門×職種別採用」と、内定時に職種が確定する「部門フリー採用」から構成されるものだ。「部門×職種別採用」においては、各部門と職種のジョブディスプリクションをホームページで公開し、学生が志望する部門および職種を選択してエントリーを行う仕組みとなっている。また、ジョブ型人材マネジメントやダイバーシティを加速するため、引き続き新卒採用とキャリア採用の比率を「1:1」にするという。採用数や職種の詳細は、以下の通りだ。
●新卒採用
・2024年度計画数 600名
・2023年度計画数 600名
●キャリア採用
・2023年度計画数 600名以上
・2022年度計画数 600名
※なお、新卒は大学卒(大学院の修士・博士課程含む)および高専卒の採用数である。
●部門×職種別採用
研究職、技術開発職、SE職、コンサルタント職、サービス職、生産関連職、知的財産職、法務・コンプライアンス職、経理・財務・FP&A職、人事・総務職
●部門フリー採用
営業職、スタッフ職
同社は本採用計画を導入することで、今後も「人への投資」に注力し、市場や顧客のみならず、学生や働く人から選ばれ続ける会社になることを目指したいという。
人的資本経営に注目が集まる今、採用計画の段階から戦略や手法を見直す企業もあるだろう。こうした他社の取り組みを参考に、人材育成や定着を見据えた採用計画を設計してみるのも一つの有効手段かもしれない。