第9回 HRテクノロジー大賞『イノベーション賞』
NTTテクノクロス株式会社
「First Penguin Lab」を通した、イノベーティブな人材・風土づくり
実践コミュニティ創出プラットフォーム「First Penguin Lab」を通じて、社員が自らの興味関心を掲げてメンバーを集め、自ら設定したチャレンジを実行する「ラボ」活動を推進。業務時間中の活動が可能で、コロナ禍でもオンラインツールを活用して活動を継続し、多様な働き方の社員が参加できる環境を整備。職場や職位の壁を越え、これまで30件以上の「ラボ」が活動し、100件以上のアイデア創出を実現するなど、イノベーティブな人材育成と組織文化の醸成に寄与する優れた取組みであると高く評価されました。プロフィール
福島 隆寛 氏
NTTテクノクロス株式会社
First Penguin Lab事務局
実践コミュニティ創出プラットフォームFirst Penguin Labの運営に従事。プライベートでも多数のコミュニティに関わりながら、組織の壁を超えて様々な人々と協働。近年は“楽しさ”で人を繋ぎながら、“楽しさ”の力を使った社会課題解決手法の開発に取り組んでいる。
森本 龍太郎 氏
NTTテクノクロス株式会社
First Penguin Lab事務局
経営戦略部門にて新規事業創出に従事しながら、実践コミュニティ創出プラットフォームFirst Penguin Labの運営に従事。First Penguin Labでは運営を行う傍ら、自らも「虹予報ラボ」における虹予報アプリ開発にも参画。
寺澤 康介
ProFuture株式会社
代表取締役社長/HR総研 所長
1986年慶應義塾大学文学部卒業。同年文化放送ブレーン入社。2001年文化放送キャリアパートナーズを共同設立。常務取締役等を経て、2007年採用プロドットコム株式会社(2010年にHRプロ株式会社、2015年4月ProFuture株式会社に社名変更)設立、代表取締役社長に就任。8万人以上の会員を持つ日本最大級の人事ポータルサイト「HRプロ」、約1万5千人が参加する日本最大級の人事フォーラム「HRサミット」を運営する。
社員自らチャレンジする実践コミュニティ「First Penguin Lab」とは
【講演】NTTテクノクロス株式会社 First Penguin Lab事務局 福島 隆寛氏
NTTテクノクロス株式会社 First Penguin Lab事務局 森本 龍太郎氏
実践コミュニティ「First Penguin Lab」はなぜ発足し、どのような活動を行っているのか
福島氏:NTTテクノクロス株式会社は、1985年設立のIT企業です。「持続可能な社会の実現に向けて、NTT研究所の技術を軸に、世の中の先端技術やサービスを掛け合わせ、お客様に価値を提供していく」をミッションとして掲げ、システム開発を中心にCX・DX・セキュリティ・EXなど多彩なフィールドで事業を展開しています。当社はNTTソフトウエアとNTTアイティの合併、そしてNTTアドバンステクノロジの一部事業の譲受により、2017年にNTTテクノクロスへ商号を変更しました。合併や事業統合の目的の一つは、それぞれの事業の強みを掛け合わせてイノベーションを創出することでした。そのためには、イノベーティブな組織文化を醸成することが必要です。そこで、ダニエル・キムの成功循環モデルを参考に、組織文化を分析してみました。すると、母体となった会社は話しやすさや助け合いの文化のあるフラットな人間関係で、「関係の質」は高いことがわかりました。その良い文化を促進させつつ、合併・事業譲受により集まった多様なスキルや興味関心を持った社員同士の交流や掛け合わせにより、「思考の質」「行動の質」を高め、挑戦の行動を高めることで、イノベーティブな組織文化を醸成していくという戦略を立てたのです。
そこで2017年に誕生したのが、「First Penguin Lab」です。これは、社員が自ら興味関心を掲げてメンバーを集め、自ら設定したチャレンジを実行する、実践コミュニティです。ラボ活動を活性化させることで、挑戦を促進させる設計となっています。
運営体制としては、我々事務局が各ラボの伴走や支援を行っています。あとは、経営層や社内幹部からの応援、広報や人事・総務・事業部といった社内組織と相互協力のうえで進めています。そして、社外においても、有識者の方々や企業、大学とも相互協力体制を築いています。
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