自ら進んで参加したくなる文化や学び合う環境など、人々がつながって実現する「ゆるい場から生まれる効用」は組織活性化のアプローチにも応用できそうです。働き方や価値観が多様化する現代における、新しいコミュニティのあり方を学べる貴重な一冊といえるでしょう。
【書籍基本情報】
書籍名:ゆるい場をつくる人々 サードプレイスを生み出す17のストーリー
出版社:学芸出版社
書籍発売日:2024年9月15日
▼内容紹介
出入り自由でフラットで楽しいから参加する
今「強制されない自発性=ゆるさ」が地域に、人に必要だ。出入り自由、フラットな関係、事務局が目立たない、楽しいから参加する、あるのは人の数だけあるやりたいこと。コワーキングスペースやまちの学び舎、コミュニティ農園、シェア本屋、女性やシニアの仕事場、減災・防災活動、医カフェなど、17のサードプレイスの物語
▼目次
序 ゆるい場としてのサードプレイス(石山恒貴)■1章 行きたい時に行ける場所
事例1 「まちの非武装地帯」としてのコワーキングスペース──チガラボ神奈川県茅ヶ崎市(石山恒貴)
事例2 まちの学校、コラーニングスペース──HLS弘前青森県弘前市(石山恒貴)
事例3 全員で運営するコモンズ農園──EdiblePark茅ヶ崎神奈川県茅ヶ崎市(平田朗子)
事例4 みんなでみんなに大丈夫力をつける──サステナブルライフ研究会@湘南神奈川県藤沢市(秋田志保)
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■2章 自分が行きたいと思える場所づくり
事例5 十人十色、オトナたちのまちの学び舎──こすぎの大学神奈川県川崎市(本多陽子・森隆広)
事例6 都心のコミュニティ菜園──そらとだいちの図書館東京都新宿区(渡辺萌絵)
事例7 イベント未満・カウンセリング未満の話せるシェア本屋──とまり木神奈川県茅ヶ崎市(片岡亜紀子・谷口ちさ・平田朗子)
■3章 女性もシニアも心地よく働けるコミュニティ
事例8 誰もが心地良く暮らし、働ける場をつくる──非営利型株式会社Polaris東京都調布市(秋田志保・片岡亜紀子)
事例9 シニアと仕事と地域をつなげる──NPO法人セカンドワーク協会神奈川県茅ヶ崎市(小山田理佐・宮下容子)
事例10 「企業研修」をきっかけに会社員が地域にゆるく関わっていく──株式会社machimori静岡県熱海市(佐々木梨華)
■4章 楽しいから楽しい、地域活動
事例11 富士山が微笑む若者のまちづくり── 一般社団法人F-design静岡県富士市(石山恒貴)
事例12 人と農を結ぶ暮らしの創造──NPO法人湘南スタイル神奈川県茅ヶ崎市(小山田理佐・近藤英明・佐藤雄一郎)
事例13 楽しく備える新しい減災・防災のかたち──溝の口減災ガールズ神奈川県川崎市(本多陽子)
事例14 多様な関係人口とのつながりがまちを変える──ARUYO ODAWARA神奈川県小田原市(大川朝子)
事例15 面白そう、楽しそうでつながる里山のコミュニティ─ ──バー洋子・焚き火編集室福岡県宗像市(北川佳寿美)
事例16 定年後に地域とゆるくつながる──ながはま森林マッチングセンター・星の馬WORKS・もりのもり滋賀県長浜市(八代茂裕)
事例17 医療をもっとカジュアルに語りたい──医カフェ・CoCo-Cam青森県弘前市(秋田志保・平田朗子)
■終章 ゆるいからこそつながれる、続けられる(石山恒貴)
1 ゆるい場をつくる人々が歩む共通プロセス
2 ゆるい場は共振する
▼編著者プロフィール
【石山 恒貴(いしやま のぶたか)】法政大学大学院教授。一橋大学社会学部卒業、産業能率大学大学院経営情報学研究科修士課程修了、法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程修了、博士(政策学)。NEC、GE、米系ライフサイエンス会社を経て、現職。越境的学習、キャリア形成、人的資源管理、タレントマネジメント等が研究領域。日本労務学会副会長、人材育成学会常任理事、産業・組織心理学会理事、人事実践科学会議共同代表、一般社団法人シニアセカンドキャリア推進協会顧問、NPO法人二枚目の名刺共同研究パートナー、フリーランス協会アドバイザリーボード、専門社会調査士等。主な著書に『地域とゆるくつながろう――サードプレイスと関係人口の時代』『カゴメの人事改革: 戦略人事とサステナブル人事による人的資本経営』『越境学習入門ー組織を強くする冒険人材の育て方ー』『日本企業のタレントマネジメント』など。
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