5月16日に、企業向け研修事業等を展開する株式会社ジェイックが、企業の人事責任者・担当者を対象に実施した「優秀と感じる新入社員の特徴」に関するアンケート調査の結果を発表しました。この調査では、新入社員の「行動」「仕事への姿勢」「ビジネスマナー」の3項目について質問がなされています。
同社の分析によると、企業の人事は新入社員に対し、「主体的に周囲へ自ら声を掛けること」や「学びや経験を今後に活かすこと」、「素直さや前向きな姿勢」を求める傾向にあるとのことです。今春の新入社員は、大学時代の長期にわたりコロナ禍の影響でオンライン授業が主体となり、普段の生活でも対面コミュニケーションが制限されていたため、そのスキルに課題を抱えるケースも少なくありません。そのため、効果的なオンボーディングを実施する上では、新入社員を迎え入れるに当たり、上司や先輩がこうした背景を十分に考慮して対応することが求められます。
貴社が「優秀と感じる新入社員の特徴」は何ですか?
安定志向が高まる「会社の魅力」
さて、今回は、前回に引き続き、HR総研が「楽天みん就」(現「みん就」)と共同で実施した「2025年卒学生の就職活動動向調査」(2024年3月6~21日。以下、25年卒調査)の結果を紹介します。ぜひ参考にしてください。まず、学生が企業を選別する際、何を最も重視しているのかを、「仕事の魅力」「会社の魅力」「雇用の魅力」の三つの観点から見ていきます。
「仕事の魅力」で最も重視しているのは、文系・理系ともに「仕事が面白そう」で、それぞれ33%、37%と3割台となっています[図表1]。次いで「勤務地を選べる」が、文系19%、理系20%で続きます。理系は「スキルが身につく」も同様に20%で、文系でも17%と3番目に多くなっています。この設問を初めて聞いた2022年卒向け調査(以下、22年卒調査)の結果では、1位は今回25年卒調査と同じく「仕事が面白そう」で、文系・理系ともに3割台となっていました。ただし、次に多かったのは、文系では「スキルが身につく」(18%)、理系では「希望する職種につける」(21%)で、「勤務地を選べる」は文系15%(3位)、理系12%(「若いうちから活躍できる」と同率4位)にとどまっていました。特に理系において、「勤務地」へのこだわりが強くなっていることがうかがえます。