元ラグビー日本代表キャプテン廣瀬俊朗さん登場
稲垣:廣瀬さん、どうぞよろしくお願いします。簡単に自己紹介をお願いできますでしょうか。廣瀬:皆さまこんにちは。廣瀬俊朗と申します。僕はラグビーをずっとやってきたんですけども、橋下弁護士や手塚治虫さんなどが卒業された大阪の北野高校出身で、ビジネス界で活躍されている方も多い学校です。勉強だけじゃなくてスポーツも大事にしようという文武両道の学校でした。そこから慶応大学の理工学部に入り、電車と架線の研究をしました。そのあと東芝に入ってずっとラグビーをしていました。2015年、前々回のラグビーワールドカップはイングランドで行われたんですけど、日本代表はワールドカップに出場することができ、そこで南アフリカに勝てました。翌年に引退し、そのあとは1年ぐらいふらふらしていたんですけども、そこから2年間コーチを務めました。2019年にラグビーワールドカップが日本で開催されるとき、自分の全てを捧げてワールドカップを迎えたいという気持ちがふつふつと湧いてきまして、大好きな東芝を辞めて「HiRAKU」という会社を設立して様々な活動を始めました。ワールドカップの時はアンバサダーを務めさせてもらい、スクラムユニゾンという各国の国家を歌って迎える活動をしました。
いま、HiRAKUでは、「リーダーシップ」や「チームビルディング」というテーマで教育したり講演したり、MBAも取得したので、様々な事業やプロジェクトを作っていきたいとも思っています。
あとは2019年に『ノーサイド・ゲーム』というドラマに出させていただきました。このドラマを作った福澤克雄監督は慶応ラグビー部の先輩なのですが、彼が常々言っていたのは、このドラマの「目的」なんですよね。日曜日の夜にこのドラマを見て月曜日から元気になってもらおうっていうところ。ラグビーワールドカップの開幕直前にこのドラマは放送されたわけなんですけども、このドラマを見てラグビーのことを好きになってワールドカップにつなげようと。そのためにこのドラマがあるから頑張ろうっていうことを何度も言ってもらって、それだったら僕もめちゃくちゃ頑張りたいな、自分自身の力を出したいなと思ったんですね。もし仮にTBSさんに視聴率20%ほしいから頑張ってくれって言われたら僕は頑張れなかったのかなと思っています。目的や大義が本当に大事なんだと実感しています。
今日も「グローバル」ということがテーマの1つかなと思いますけども、日本人の中でも目的に共感すると力が出るっていうのがあると思いますし、このためにこの会社はグローバル化しているんだというと共感が生まれる。そういうことがとても大事なことなんじゃないかなと思っています。
僕自身ラグビー日本代表としてやってきましたけども、この時僕らは「憧れの存在になりたい」という目的があったんですね。この軸が1本通ったことによって多国籍な集団がまとまっていったっていう事もあるんじゃないかなと思います。ラグビーで培った経験は、ドラマでもビジネスの世界でも一緒だったと思うところです。
あと最近は木曜日に『ZERO』の木曜パートナーをやらせていただいています。これも自分自身にとっては新しいチャレンジで、毎週1,000万人近くの方がライブで見ているということで、結構緊張感があるんですけども、今までと違う世界に飛び込むことによって新しいものが見えてくることがあると思って頑張って取り組んでいるところです。
このあとの対談の中でいろいろと交えながらお話しさせていただこうと思っています。ありがとうございます。
佐藤:はい。リクルートワークス研究所で人事の方々向けに『Works』という雑誌を2ヵ月に1回発行しているんですが、そちらの編集長を昨年の4月からやっております。それまでは、17年ぐらい何社かにわたって、事業会社で人事を担当していました。人事の現場にいたときは、『Works』を読んでいた立場だったので、読者から編集長という珍しいキャリアチェンジかなと思います。入社してからは人事の経験を活かしつついろんな企業様を取材させていただいたりとかヒアリングさせていただいたりっていうことと、人事の現場で課題になっていること、少し先、半歩先のテーマを皆さまにお届けするというようなお仕事をさせていただいています。私も、もともといろんなスポーツをやってきてまして、スポーツはかなり幅広く好きだし、見るのもやるのも好きなので、今日はモデレーターという役割はありつつも、一廣瀬さんファンとして皆さまと同じ立場でいろいろお話をお聞きしていきたいなと思っています。よろしくお願いします。