3月をピークに説明会参加者は急減
ここからは、企業が個別で開催するセミナーや会社説明会について見ていきます。まずは、文系と理系ごとに参加した企業数を、それぞれ2023年卒調査の結果と比較してみましょう。文系では、「1~3社」と「4~6社」がいずれも15%で最多となっており、「1~3社」から「30社以上」まで11~15%でほぼ均等に分布している一方、唯一「25~29社」だけが3%と少なくなっています[図表8]。2023年卒調査と比較すると、「10~14社」が6ポイント減少しているほか、「30社以上」も2ポイント減少しており、社数が多い区分での減少が見られます。一方で、「1~3社」は5ポイント増加するなど、社数が少ない区分での増加が見られます。全体的にセミナー・会社説明会への参加社数は、2023年卒より減少していることが分かります。
文系では、「本年3月」が70%に達し、参加時期のピークとなっていますが、以降は急激に減少し、「本年6月」には8%と1桁台にまで落ち込みます[図表10]。「前年5月以前」や「前年6月」といった早期には、2023年卒より2ポイントほどの増加が見られるものの、「前年7月」から「本年1月」まではほとんど変わりはありません。一方、「本年2月」以降は一転して、すべての月において2023年卒より下回っており、「本年4月」は2023年卒の57%から45%へと12ポイントも減少し、「本年5月」も10ポイントも減少しています。各就職ナビ等が発表する内定率の推移に見られるように、2023年卒よりも早いペースでの内定出しが進行した結果、就職活動を早く終了する学生が増加したとともに、“手駒企業”がなくなり、新たな応募先企業を探す必要に迫られた学生の割合が減少したものと推測されます。