大企業では6割が新入社員研修の時期や期間を変更
続いて、「新入社員研修の開催」について見てみます。まず、新入社員研修の開催予定の有無については、「開催の予定はあった」が92%で、9割以上を占めています[図表12]。企業規模による差異はほとんどなく、いずれの企業規模においても9割前後の企業が新入社員研修を予定していることが分かります。大企業の4割以上で「少人数制に分けて研修実施」
新入社員研修について、当初予定していた実施形態として「集合研修」が97%と圧倒的で、次いで「職場見学・実習」が53%と続いています。上位2項目は新入社員がより多く1カ所に集合する場を形成してしまうことが予想され、ほとんどの企業で感染リスクが懸念される形態による研修の実施を予定していたことが分かります[図表14]。いずれの企業規模においても実施形態の傾向に大きな差異は見られませんが、唯一、「eラーニング/オンライン講座」については、大企業(17%)と中堅・中小企業(9~10%)で2倍近くの差異が見られます。入社式、新入社員研修の短縮やオンライン化は、致し方ないことではあるものの、あるメーカーの担当者が自由記述欄に書かれた以下の言葉が印象に残っています。
「新入社員自身が『自分は歓迎されていない』という印象を持たないか懸念している」。
従業員の健康確保はもちろん重要で最優先に考える必要がありますが、併せて新入社員や新卒採用の応募学生への“心のケア”も忘れないようにしたいものですね。