今後、HR総研では、こうしたリモートワーク環境下で企業に起こる問題と、その対策として行われていること、その結果・ノウハウなどについて調査を実施し、皆さんに情報提供していきたいと思います。
さて、では弊社自身はどうかというと、リモートワークは一部社員では実施していましたが、全体的にはそれほど多くありませんでした。それが、この状況下で、多くの社員がリモートワークとなっています。私自身もリモートワークをしています。新入社員関連で実施していることとしては(始めたばかりのこともありますが)、
・全社で導入しているチャットツールで、一層きめ細かく情報発信しコミュニケーションを取る
・私自身、情報発信の頻度を高める
・部門ごとのチャットグループでのコミュニケーションを他の部門社員も閲覧し、情報共有できるようにしている(すべてではない)
・入社式は私と人事、新入社員だけで行い、オンラインで全社員にリアル動画配信。新入社員はそこで自己紹介
・新入社員は入社式後に全社チャットツールに入り、コミュニケーション開始
・一社員の発案で、新入社員の日報をチャットツールで公開し、希望者がフィードバックし、コミュニケーションが取れるようにする
・新入社員は翌日から在宅でオンライン研修。私、人事、部門がコミュニケーションをきめ細かく行う
などです。全社導入のチャットツールは、こうした施策を連携して行っていることが“見える化”され、非常に便利だと感じます。また、社員の発案で上記のような工夫が出てくるのも良いですね。ちょっとしたことですが、少しでもご参考になればと思います。
新卒採用活動への影響を懸念する企業は7割
新型コロナウイルス感染の影響は、世界中の各国で驚異的な速度で拡大し続けており、東京オリンピック・パラリンピックはついに1年延期が決定。日本国内では初の「緊急事態宣言」の発令が発令され、新型コロナウイルスとの長期戦を覚悟せざるを得ない状態となっています。しかし、そのような状況の中でも、企業は事業継続を前提とした活動を行っていく必要があり、4月で新年度を迎えるこの時期は、新卒採用や新入社員受け入れを行う大事な時期となっています。今回は、HR総研が3月27日(金)~31日(火)に実施した「新型コロナウイルス感染拡大による新卒採用や新入社員受け入れへの影響に関する緊急調査」の結果をお知らせしたいと思います。まず、「採用活動に関する影響の有無」については、「影響がある」が39%、「まあまあ影響がある」が30%となっており、これらを合計した「多少なりとも影響がある」(以下同じ)は69%と7割に上り、3月初旬に行った前回調査時よりさらに10ポイント増加となっています[図表1]。
数週間前までは、数カ月程度で収束に向かうだろうと予測していたものの、政府から「長期戦になる」との発表もあるとおり、今後、新型コロナウイルス感染拡大がいつまで続くか予測できない中、何らかの影響を覚悟せざるを得ない状況になっている企業の増加がうかがえます。