2021年度は8割近くの企業が「オンライン」での新人研修を実施。十分なフォローができなかった企業も
2021年に続き、2022年2月現」在も新型コロナウイルス感染症拡大の渦中となっているが、人事担当者は新人研修の実施にどのような影響があると考えているのだろうか。はじめにユームテクノロジーは、「2021年度の新人研修はどのような形態で実施したか」を尋ねた。その結果、「全てオンライン」が27.7%、「オンラインと対面のハイブリッド」が50.5%となり、合計78.2%が、2021年度の新人研修にオンラインを活用したことがわかった。
「十分にフォローできなかった理由」については、「現場と密な連携ができていなかったから」や「手が回らなかったから」、「学習状況が把握できていなかったから」といった回答が多数となった。
7割以上が2022年度の新人研修も「オンライン活用予定」と回答
次に、同社が「2022年度の新人研修はどのような形態で実施する予定か」を尋ねたところ、「オンラインでの実施」が21.8%、「ハイブリッドでの実施」が51.5%となった。昨年に続き、2022年度の新人研修も7割以上の企業がオンラインを活用予定であることがわかった。約8割が新型コロナ“第6波”の影響により新人研修実施を「不安視」
次に、同社は「新型コロナ“第6波”の拡大により、2022年度の新人研修の実施に関して不安を感じているか」を尋ねた。その結果、「かなり感じている」が20.8%、「やや感じている」が56.4%だった。合計77.2%が、新型コロナ“第6波”の影響により、2022年度の新人研修実施を不安視していることが判明した。オンラインによる新人研修への不安の理由は「横のつながりを醸成しづらい」が最多
次に同社は、2022年度の新人研修で「オンラインを活用する」とした回答者のうち、「新人研修への不安を感じている」と回答した人に対し、「どのような不安を感じているか」を複数回答で尋ねた。すると、「オンラインでは、新人同士の横のつながりが醸成しづらい」が61.9%で最も多くなり、以下、「オンラインでは、新人の学習姿勢が受け身になってしまう」が50.8%、「オンライン研修を0から設計する時間がない」および「オンラインでは、研修効果を実感しづらい」が共に41.3%と続いた。7割以上の人事担当者が「今後オンラインを活用した新人研修が主流になる」と予想
続いて同社が、「今後、『完全オンライン』や『ハイブリッド』など、オンラインを活用した新人研修が主流になると思うか」と質問したところ、「かなりそう思う」が20.7%、「ややそう思う」が53.5%で、合計74.2%となった。「オンライン活用が主流になると思う理由」については、「時間や場所などの制約がないから」や「研修コストが抑えられるから」、「双方向的なやりとりがしやすいから」などの回答が多数となった。
約4割がオンラインでの新人研修について「効果的な方法論が確立できていない」と実感
次に、同社は「オンラインを活用した新人研修が主流になると思う」とした回答者に対し、「自身の勤務先では、オンラインを活用した効果的な新人研修を行うための方法論が確立できているか」を尋ねている。その結果、「全くそう思わない」が5.3%、「あまりそう思わない」が37.3%で、合計42.6%となった。4割以上の企業において、オンラインを活用した新人研修実施のための効果的な方法論が確立できていない実態が明らかとなった。また、「オンラインを活用した新人研修を行う上で、課題となっている点」について、フリーコメントでは「オンラインならではの工夫が足りていない」や「教える側の認識不足」といった回答があった。