株式会社くるめしは2025年3月17日、「新入社員研修および社内コミュニケーションに関する調査」の結果を発表した。同調査は企業で働く20歳以上の社会人を対象に、2025年1月30日~2月6日に行われたもので、合計764人から回答を得ている。これにより、企業の新入社員研修の実態や研修期間のランチ事情、職場でのコミュニケーション活性化のポイントなどが明らかとなった。
新入社員研修の時期の“ランチ事情”がオンボーディングに与える影響。組織に馴染む過程で企業が働きかけられることとは?

「新入社員研修」実施率は7割弱。期間は短期(2日)と長期(1ヵ月以上)に2極化

はじめに同社は、「勤務先で新入社員研修(※)は実施されているか?」を尋ねた。その結果、「実施している」が69.2%となり、約7割にのぼることがわかった。

※「新入社員」は新卒・中途の両方、「研修」はOJTを含まない人事部管轄で行うものを指す。
新入社員研修の実施状況
続いて、新入社員研修の実施企業に対し、「新入社員の研修期間」を尋ねると、「2日~1週間」が最多の32.5%となり、次いで「1ヵ月以上」が29.3%と僅差で続いた。

あわせて「研修内容」についても質問すると、1位は「自社理解のための座学」で72.2%となった。以降は「ビジネスマナー研修」(71.5%)や「業界理解のための座学」(63.1%)などが上位となったほか、「実務関連のロールプレイング」(26.8%)にも一定数の回答があった。
新入社員研修の期間・内容

研修期間中のランチ事情

また、同社は“新入社員研修期間のランチ事情”についても調べている。まず、「研修期間中のランチ(食事)はどのようにしていたか」を聞くと、「各自で購入して食べる」が47.4%で最多となり、「お弁当支給(会社負担)」が29.3%で続いた。

この結果について、後者の「お弁当を支給している理由」を人事・総務などの研修担当者を対象に聞いたところ、トップは「社員同士のコミュニケーション活性化のため」との回答で、38.7%となった。
研修期間中のランチ事情

入社したての頃の悩み。4割が「上司・先輩に話しかけづらかった」

次に、「回答者自身が新入社員・入社したてだった頃の悩み」を挙げてもらうと、「上司・先輩社員に話しかけづらかった」(40.8%)、「職場内の人間関係」(27.2%)がトップ2だった。
新入社員時期の悩み
同社は、新入社員の“悩み”と“ランチの過ごし方”の関係性を見るべく、前述の結果を追加分析している。すると、入社したての頃の悩みについて「上司・先輩社員に話しかけづらかった」(悩みの1位)と回答した人のうち41.1%は、ランチの過ごし方として「各自お弁当などを購入して食べる」を挙げていることが判明。同様に、悩みとして「上司・先輩社員に話しかけづらかった」と回答した人のうち22.9%が、ランチについては「ひとりで外食・お弁当などを食べる」と回答していた。

他方で、「上司・先輩社員に話しかけづらかった」という悩みを挙げた人のうち、「配属先チームメンバーと外食していた」と回答した人はわずか12.9%と少数となっていた。

また、「社内の人間関係に悩みがあった」(悩みの2位)という人のランチの過ごし方については、「各自お弁当などを購入して食べる」(49.7%)、「ひとりで外食・お弁当などを食べる」(20.4%)などが上位であるのに対し、「配属先チームメンバーと外食」とした人はわずか15.6%だった。
入社したての頃のランチの過ごし方
新年度を迎えるにあたり、人事部は、まさに新入社員の受け入れ準備を進めているところだろう。今回の調査結果では、新卒・中途を問わず「新入社員」が組織や上司・先輩社員に慣れて馴染む“オーディング期”の社内での関わり方が、入社したての悩みに大きく影響することがうかがえた。社員同士の距離を縮め、新入社員が早くから活躍できる環境を考えるにあたり、今回の調査結果は大いに参考になるだろう。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000162.000007949.html

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