新入社員の配属のタイミング、大企業と中堅企業は「例年通り五輪期間の前」が半数以上

2020年度の「新入社員の配属のタイミング」について、東京周辺企業のうち大企業と中堅企業では、「例年、オリンピック期間の前に終わっている」とする企業の割合がともに最多で54%、63%であり、次いで「未定」が25%、21%となっています[図表16]
第107回 東京オリンピック・パラリンピック開催時の採用活動や研修はどうなるのか
一方、中小企業では、「未定」が最多で50%もあり、次いで「例年、オリンピック期間の前に終わっている」が29%などとなっています。また、東京周辺以外の企業では、「例年、オリンピック期間の前に終わっている」企業が45%で最多であり、次いで「未定」が43%となっています。例年、東京オリンピック期間の時期より前に新入社員の配属を行う企業が多く、現段階でオリンピック期間の影響を考慮し、新入社員の配属の時期を例年の時期から変更する予定である企業の割合は極めて少なく、1割未満にとどまっています。

HRテック普及を促す好機となるか

最後に、「東京オリンピック・パラリンピック期間中の人事業務」に関する自由記述の一部を紹介します。皆さんの準備状況はいかがですか?

・インターンシップの開催について、オリンピック・パラリンピック期間とかぶるため、別の時期に行うこととするが、参加できない学生も出てくるため、正直困っている(東京周辺、1,001名以上、メーカー)

・交通機関が、マスコミが事前に言うほど混雑するのか分からない。それが、弊社社員の通勤・研修講師の移動・インターンシップ生の移動にどれだけ影響があるか分からない。不確定要素をどのようにとらえるかで、対策が変わってくると思う(東京周辺、1,001名以上、メーカー)

・公開情報を参考に、なるべく影響がない方法で実施を検討したい。詳しい情報公開を望む(東京周辺、1,001名以上、メーカー)

・現時点ではオリンピックの影響については特に考えていなかったが、今後は検討する必要があるのか?と考える機会になった(東京周辺、1,001名以上、非メーカー)

・首都圏の採用のみ時期をズラして、この期間は地方の採用に注力したとしても、首都圏から地方への人事部員の移動に影響が出てくることが想定されるため、社員の就業についてだけでなく、採用活動についてもどうしていくか考えていく必要があると感じた(東京周辺、301~1,000名、非メーカー)

・採用については、従来の、全社一斉スタート方式が崩れてきているので、これを機にさらに各社が独自色を強めていけばよいと思います(東京周辺、301~1,000名、非メーカー)

・移動時間が想定以上にかかると思うので、時間に余裕ある対応を検討していきたい(東京周辺、300名以下、非メーカー)

・オリ・パラ期間でも前後期間でも個々の社員のタイムマネジメントでカバーできると思う(東京周辺、300名以下、非メーカー)

・集まって行うものがこれを機にどんどん減っていくのではないかと考えています(東京周辺、300名以下、非メーカー)

・恥ずかしながらこのような発想は微塵もなく、問題意識が甘かった(東京周辺、300名以下、非メーカー)

・宿泊施設、交通機関の状況が予想できないため、想定していない問題が生じた場合に対応できるか不安である(東京周辺、300名以下、非メーカー)

・採用選考を2020卒同様に早期に終わらせることができるか、だけが課題と考えます(東京周辺、300名以下、非メーカー)

・企業説明会の会場確保について、難航が予測される。また、学生の意識が分散したり、移動に影響があると思う。多くの学生がオリンピック開催前までに就活を終え、早期化に拍車がかかると思う(東京周辺以外、1,001名以上、非メーカー)

・開催中は、ほとんどの学生は就活を終了しており、また就活中の学生も活動は一時停止していると考えている(東京周辺以外、301~1,000名、メーカー)

・当地開催ではないのでどのイベントも影響はないと思うが、仮に東京に会社があった場合、期間中はイベント開催を自粛するか、WEBでの採用選考を行うのがよいと思う。HR分野へのテック普及を促すよい機会ではないか(東京周辺以外、301~1,000名、非メーカー)

・会場の手配、交通状況などから単純に実施困難であると予測しています。また、学生サイドから見たときの印象を考慮して、当該期間の活動は自粛すべきと考えています(東京周辺以外、301~1,000名、非メーカー)

・あまり影響はないと思うが、どうなるか分からない(東京周辺以外、300名以下、非メーカー)

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