2割以上がダイレクトソーシングを実施
次に、企業が採用候補者へ自らアプローチして行うダイレクトソーシングの実施状況を見てみましょう[図表7]。全体では、「実施している」が22%と2割以上になっています。企業規模別で見ても、中堅・中小企業での実施率のほうが少し高いとはいえ、大企業でも18%の企業が「実施している」としており、企業規模による差はそれほどなくなってきているようです。「社員の紹介」といっても、キャリア採用と違って、対象者が学生(一部、若年既卒者も含む)限定となると、紹介者は必然的に新入社員を中心とした若年層が主体となります。採用数の多い大企業であれば紹介者の人数も多くなりますが、中小企業では紹介できる学生の知り合いがいる社員が少ないという背景もあるのでしょう。
インターンシップのピークは1月
次は、インターンシップの実施状況を見てみましょう[図表9]。全体では、10月中旬時点での調査というのに「未定・検討中」の企業が24%と4分の1もあります。企業規模別で見ると、「実施する」企業は大企業(54%)と中堅企業(53%)では半数を超えたものの、中小企業では43%にとどまりました。特に注目したいのは、大企業で「未定・検討中」の割合が全体よりも多い25%に及ぶことと、「前年は実施したが、今年は実施しない」とする割合がこちらも全体よりも多い7%もあることです。採用計画数同様に、大企業での数字の落ち込みが顕著となっています。
インターンシップの開催時期について聞いた結果が[図表10]です。これまでは、「8月」に1回目のピークが来て、「2月」にそれよりもさらに少し高い2回目のピークが訪れ、「9月」と「1月」はそれぞれのピークにおいて2番目に高くなることが通例でした。ただし、今回の結果を見ると、1回目のピークは「9月」(40%)で、「8月」(37%)はそれよりも低くなっているとともに、「10月」(36%)、「11月」(37%)との差もほとんどありません。こうなると、「9月」をピークと呼んでいいのかも疑問に思えてしまいます。