内定承諾の基準は条件面より事業内容や仕事内容
次に、入社を決めた企業への内定承諾の決め手について見ていきましょう[図表10]。最も多かったのは「事業内容」の62%、次いで「仕事内容(自分の専攻やスキルが活かせる)」が55%、「企業規模」「社風」が46%などとなっています。上位二つは6割前後の理系院生が挙げており、条件よりも仕事ベースで入社企業を選ぶ学生が多い傾向がうかがえます。一方、ポイントが低かった項目に着目した場合、もう少し上位でもいいのではないかと思えるのが、「人事制度・評価制度」(4%)、「教育体系・育成方針」(9%)、「配属先の希望実現率」(9%)、そして理系であればもっと重視してほしい項目として「商品・サービス・技術力」(14%)が挙げられます。かつては「技術力」にこだわりを持つ理系学生がもっと多かったと記憶しているのですが、近年の理系学生は文系学生との垣根が低くなっているということなのでしょうか。
最後に、理系大学院生は自身の専門分野を活かせるかどうかも重要な判断軸になりそうですが、この点についてはどう考えているのでしょうか。「学生自身の研究テーマ・専攻分野と入社後の業務の関連性」について聞いてみたところ、「自身の専攻分野の知識を一部活かすことができる」が最も多く41%で、「自身の具体的な研究テーマと関連が深い」は意外にも10%にとどまりました[図表11]。