2021年卒採用もスタート
6月1日には、2020年卒採用の面接選考が解禁されるとともに、2021年卒向けの就職ナビがインターンシップ情報サイトとして一斉にオープンしました。経団連は撤退したものの、政府がこれまでどおりの「3月 広報開始、6月 面接開始」の就活ルールを維持するとしていますので、2021年卒向けの採用情報の公開やプレエントリーの受付開始は、従来どおり来年の3月1日となります。就職ナビの2強である「マイナビ2021」と「リクナビ2021」に掲載されているインターンシップ情報を見てみましょう。(2019年6月3日現在)
まずは、「マイナビ2021」です。インターンシップ情報の掲載社数は5567社、昨年の同時期よりも約1300社多くなっています。エントリー可能な企業は5510社で、掲載企業の99%にそのままエントリーが可能となっています。さらに驚くべきは、6月にインターンシップを実施する企業が1319社もあることです。ただ、これは検索結果上の社数であって、実際には「インターンシップ:8月、インターンシップ事前説明会:6月」といった例もヒットしてしまうようですので、実際にはそれよりもいくらかは少なくはなります。仮に2割程度減ったとしても、1000社以上が6月からインターンシップを実施するとしているわけで、掲載企業における割合は2割程度にもなります。
一方、「リクナビ2021」の掲載社数は9070社で、すべての企業にエントリー可能となっています。これでも十分多い社数ですが、昨年同時期と比較すると、掲載社数は約1100社減っています。検索してみると、6月にインターンシップを実施する企業は1008社あります。こちらは、「インターンシップ事前説明会:6月」というケースは含まれていなさそうですが、掲載情報を見ると「6月(随時)」という企業も少なくありません。エントリーがあったら、個別に対応するということなのでしょう。
「リクナビ2021」を使用してみて気になるのは、エントリーの際のUI(ユーザーインターフェース)です。インターシップ情報を閲覧して、そのインターンシップにエントリーしようとすると、その企業へのエントリーボタンは別フレームに設置され、本体ページのインターンシップ情報のすぐ下には、「この企業に注目している人は、他にこんな企業に注目しています」として、他社の情報が20社分もリコメンドされます。本体ページの最下部まで閲覧すると、別フレームは消えてしまうため、その企業へのエントリーはできなくなってしまいます。もちろん、ページを少し戻せばまた別フレームは復活しますので、エントリーは可能になるものの、UIとしてはいささか不親切な仕様だと言わざるを得ません。他の企業をリコメンドすることで、エントリー社数を増やそうとしていることが優先されているように感じられます。
前半のピーク「8月」には7割の企業がインターンシップを実施
掲載社数の多い「リクナビ2021」を例に取って、インターンシップ開催月や実施タイプ(実施日数)の傾向を見ていきたいと思います。開催月別の企業数を見てみると、6月1008社(11%)、7月 2063社(23%)、8月 6321社(70%)、9月 5236社(58%)、10月 628社(7%)、11月 567社(6%)、12月 654社(7%)、2020年1月 651社(7%)、2月 1288社(14%)、3月 86社(1%)となっています[図表11]。
1Dayインターンシップがさらに躍進
次に、実施日数を見てみましょう[図表12]。「1日」とする企業は75%に達し、4社に3社は「1日」タイプを実施するとしています。昨年の71%からさらに伸びています。後半のインターンシップ開催社数がどこまで伸びるのか、注目したいところです。