女性採用がなかなか進まないメーカー
2016年4月1日に施行された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(通称:女性活躍推進法)では、301名以上の企業に対して、女性の活躍推進に向けた数値目標を盛り込んだ行動計画の策定・公表を義務付けています。数値目標の指標として、勤続年数男女差、労働時間の状況、女性管理職比率などと並んで、女性採用比率が挙げられています。そこで、内定者に占める女性の割合についても聞いてみました。その結果、従業員規模による違いもあるものの、それよりも大きく違いが見られたのが「メーカー/非メーカー」による差でした[図表6]。
それでも女性採用は増加傾向に
メーカーは、内定者に占める女性の割合では非メーカーに後れを取るものの、女性の採用を増やそうという努力はしているようです。内定者に占める女性の割合を前年と比較して見たのが[図表7]です。中小企業も含めた全体のデータと、メーカー/非メーカーの大企業と中堅企業のデータです。ただ、中堅企業となるとやや状況が異なります。非メーカーでは「前年よりも少ない」19%、「前年よりも多い」が29%と、「前年よりも多い」企業のほうが多くなっていますが、メーカーでは「前年よりも少ない」と「前年よりも多い」のどちらも32%できっ抗しています。中堅メーカーでは「前年よりも少ない」企業の割合が突出して多くなっているのが気になるところです。女性採用に消極的ということではないのでしょうが、もともと人数が少ない理系女子を大企業に採られて、結果的には採用ができていないのかもしれません。