大企業の3分1はインターンシップ予算を拡大
[図表2]では、2019年新卒採用での予算上位の項目を選択してもらいましたが、今度は2020年新卒採用で予算が増えそうな項目を選択してもらいました。企業規模を問わず、ほぼ同じ傾向となったのは「予算が増えるものはない」とする企業で、いずれも3分の1以上の企業が回答しています。その他、大企業で予算が増えそうだとしているのは「アウトソーシング・その他」(22%)です。応募者のデータ管理やメール配信、セミナー・面接の予約受付業務など、採用業務を外部にアウトソーシングしている大企業は少なくなく、もちろんアウトソーシングの内容によるコストの増減はありますが、それよりも委託期間の変動によるコストへのインパクトのほうが大きいものです。インターンシップの実施により、委託期間が長期化する企業が増えているものと推測されます。
一方、これまで力を入れていた(予算をかけていた)「広報物」については、予算が増えるとする企業は8%と少なく、逆に中堅企業(20%)や中小企業(19%)のほうが多くなっています。中小企業では「母集団形成(ナビ、合説等)」を挙げる企業が22%と、「インターンシップ」についで多くなっています。企業理解の前に、企業を認知してもらうことから始める必要があるということなのでしょう。
4月までに半数の企業がエントリーシート受け付けを締め切る
ここからは、皆さんが気になる「時期」をキーワードにして、調査結果を見ていきたいと思います。まずは「エントリーシートの締切時期」です。「2019年4月」までに締め切る企業で見てみると、比較的「2019年6月」や「2019年7月以降」が多い大企業では44%ですが、全体ではほぼ半数となります。
自社セミナー・説明会の開催ピークは「2019年3月」で、全体で57%、中堅企業に限れば8割近くにも達します。次いで「2019年4月」「2019年5月」と続きますが、いずれも中堅企業の開催率が他の企業規模を20ポイント近く引き離しています。「2019年7月以降」にも自社セミナー・説明会を予定している企業は、2割ほどしかありません。大企業では16%と最も少なくなっています。