文系学生の1割は10社以上のインターンシップに参加
ここからは、今年の新卒採用の最重要キーワードともなった「インターンシップ」について見ていきたいと思います。きっかけは言わずと知れた、昨年4月に発表された経団連によるインターンシップのルールの変更です。それまで「5日間以上」としていた最低日数要件を廃止し、1日タイプのインターンシップも容認したことで、大企業においても1Dayインターンシップを実施する企業が激増するとともに、これまでインターンシップを実施してこなかった企業層でも、新たに1Dayインターンシップを始めるところが多く現れたのです。インターンシップに参加した社数を文理別に比較したのが[図表9]です。どちらの企業にも応募すらしなかったという学生は、文系で14%、理系では9%にとどまります。前年の調査では、それぞれ16%と19%でしたので、特に理系においてインターンシップ参加への意識が高まったといえます。
2月だけでも半数以上の学生がインターンシップに参加
インターンシップに参加した時期を月別に見てみましょう。最も多いのは「2月」で、文系では57%、理系でも53%もの学生が参加しています[図表10]。「8月」からサマーインターンシップが本格化し、「10月」「11月」でいったんペースは落ちるものの、「12月」も「9月」と同じくらいの割合の学生が参加しているのには驚きます。そして、ピークの「2月」に向けて、「1月」はさらに増えていきます。大学クラスによって異なる「支持するインターンシップ」の形式
今回の調査では、学生が望むインターンシップはどういうものかを探るため、初めて「半日・1日タイプ」「2~3日タイプ」「1週間程度タイプ」の中から、最も望ましいタイプを選択してもらいました。理系でもほぼ同様の結果は出ていますが、特に文系において端的に表れましたので、その結果をご紹介します[図表12]。学生との早期接点づくりのため、できるだけ多くの学生を受け入れるべく1Dayタイプのインターンシップを安易に計画するのではなく、ターゲットに応じたインターンシップのプログラムを考える必要がありそうです。2020年卒採用に向けたインターンシップの計画も始まっているころでしょうが、ぜひこのことも念頭に置いたプログラムを作成していただければと思います。