半数が入社予定の企業のインターンシップに参加
就職活動の各プロセスについても見てみましょう。まずはインターンシップ参加社数です[図表3]。インターンシップに参加した時期を見てみると、「修士1年・8月」が54%、「修士1年・9月」が52%と高く、「修士1年・2月」46%、「修士1年・1月」41%が続きます[図表4]。
入社予定の企業のインターンシップ参加実績を聞いたところ、「参加した」学生は49%と半数に達し、「参加しなかった(応募したが落選した・欠席した)」(9%)までを合わせれば、ほぼ6割の学生が入社予定の企業のインターンシップに応募していたことになります[図表5]。理系大学院生も、インターンシップが採用選考において重要な場であると認識していることの表れでしょう。
「推薦」利用により、就職活動量に文理の差
次は、エントリー社数について見てみましょう[図表6]。「4~6社」が最多で22%、次いで「1~3社」が19%、「10~14社」が17%などとなっています。また、「1~9社」(「1~3社」「4~6社」「7~9社」の合計)と回答した割合は54%と半数以上に上っており、エントリー時点である程度絞り込んでいる学生が多いことが分かります。ただ、中には「30社以上」の11%をはじめ、「20社以上」(「20~24社」「25~29社」を含めた合計)とする学生が20%もいます。就職活動を終了した学生を対象に、入社を決めた企業をいつ知ったのかを聞いたところ、「以前から知っており、もともと入社を志望していた」は24%にとどまり、「以前から知っており、就職活動の中で志望するようになった」が50%、「就職活動開始以前は存在を知らなかった」が26%という結果となりました[図表8]。
ただ、もう一つ別の見方をすることもできます。もともとは志望していなかったのに「就職活動の中で志望するようになった」50%と、「就職活動開始以前は存在を知らなかった」26%とを合わせた76%、全体の4分の3以上の学生が就職活動を通して志望度を上げていった企業に入社を決めたという事実です。特に、「就職活動開始以前は存在を知らなかった」とする学生が4分の1以上もいるという事実は、大企業・人気企業以外の企業にとっても、希望の光となるのではないでしょうか。
では、どのようなタイミングで学生の志望度は高まるのでしょうか。入社を決めた企業について、「最も志望度が高まったタイミング」を尋ねたところ、「インターンシップ」が最も多く28%、次いで「採用面接」が23%、「説明会・セミナーでの説明」が19%などとなっています[図表9]。