大学院生のインターンシップ採用を容認する方針を勝手に前倒し
次に、プレエントリーした時期を昨年の調査データと比較してみます。まずは文系ですが、採用広報の解禁月、すなわち就職ナビによるプレエントリー受付の開始月である「今年3月」だけが昨年の86%から83%へと3ポイント減少しているものの、その他の期間はすべて昨年を上回っています[図表3]。理系はどうでしょうか。理系でも「昨年12月以前」から「今年2月」までの増加率には、目を見張るものがあります[図表4]。
この差異が、理系のプレエントリー数が文系とは異なり、昨年よりも減少している要因の一つかと思われます。理系のほうが、文系よりも選考時期が早く始まった、あるいは選考スピードが速かったといえそうです。
文部科学省・経済産業省・厚生労働省は、インターンシップはあくまでも教育目的のためと位置付けており、現在は採用に直結するインターンシップを推奨していません。しかし、今年1月、その対象から大学院生を除外する方向で調整中であることが報道されたことから、インターンシップに参加した理系大学院生の選考を、ある意味堂々と実施した企業が少なくなかったと推測されます。