文系の4割以上がすでに説明会参加やエントリーシートを提出
2018年11月下旬の時点ですでに実施した就職活動の内容について聞いてみました[図表4]。トップは、「『リクナビ』等の就職ナビへの登録」で、文系・理系ともにほぼ全員が選択しています。次いで、「『就活会議』『みん就』等の口コミサイトへの登録」で、こちらも実に9割近くが選択し、「インターンシップへの応募」「インターンシップへの参加」も高い割合になっています。今年も根強い文系学生での「商社」人気
現時点で志望する業界を最大三つまで選択してもらったところ、文系では、1位「総合商社、専門商社」(26%)、2位「人材、教育」(20%)、3位「広告」(18%)と続きました[図表5]。「メガバンク、信託銀行」(9%)は、「生命保険、損害保険」(9%)と並んでなんとか10位にランクインしたものの、1位の「総合商社、専門商社」とは3倍近いポイント差をつけられています。「メガバンク、信託銀行」は、かつては「総合商社、専門商社」と並ぶ人気業種でしたが、今年も低迷からは抜け出せていないようです。「メガバンク」は今年も不人気業界の上位に
逆に「敬遠したい」業界も最大三つまで選択してもらいました[図表6]。その結果、文系では、1位「メガバンク、信託銀行」(20%)、2位は「水産、農林、食品」と「外食」(18%)が同率で並びました。かつては「名ばかり管理職」問題や低賃金でブラックなイメージがつきまとった「外食」が、「敬遠したい」業界の断トツのトップとなることが続いていましたが、昨年からは「メガバンク、信託銀行」がトップに躍り出ています。RPA普及による大幅な人員抑制のほか、ある程度の年代になると行内にとどまれる割合はごくわずかで、大半の行員は外部出向・転籍となる勤務実態が明らかになってきたことも大きく影響しているものと思われます。今年も根強い大手志向
就職先として希望する企業規模を聞いたところ、文系では「絶対大手企業※に行きたい」(18%)、「できれば大手企業に行きたい」(49%)の合計67%の学生が大手企業を志向しています[図表7]。3人に2人は大手志向ということになります。ちなみに、昨年3月に「楽天みん就」の2019年卒業予定の会員学生を対象に実施した調査では、「絶対大手企業に行きたい」と「できれば大手企業に行きたい」の合計は、文系で56%、理系で71%となっておりましたので、文系では大手企業志向がさらに加速した結果となっています。
※本設問での学生に向けての企業規模の定義は、「大手企業=1,000人以上、中堅企業=300~1,000人未満、中小企業=300人未満」としています。