採用活動を終了するも計画達成企業はわずか4割

採用活動を継続している企業と、採用活動を終了した企業の内定充足率を比べてみましょう。まずは採用活動を継続している企業です。全体では3分の1以上の36%の企業が内定充足率は「80%以上」であるものの、「50%未満」の企業も33%と同程度の割合となっています[図表2]。ただし、企業規模別に見てみると、規模によって状況は全く異なります。大企業では、内定充足率「80%以上」の企業が62%に達し、まだ「50%未満」の企業はわずか8%にとどまります。これに対して、中堅企業では「80%以上」の企業は30%にとどまり、「50%未満」の企業が21%、さらに中小企業に至っては、「80%以上」の企業28%に対して、「50%未満」の企業は56%と大きく逆転しています。中小企業の厳しい現状が浮かび上がってきます。
第82回 内定充足率の差は○○の差
次に、採用活動を終了した企業の内定充足率を見てみましょう。充足率が「100%以上」の企業は、大企業でこそ54%と半数を超えていますが、中堅企業は40%、中小企業は37%、全体でも42%にとどまります[図表3]
第82回 内定充足率の差は○○の差
充足率「80%以上」となると、大企業では91%にまで伸びます。中小企業でも64%の企業が充足率は「80%以上」ですが、その一方で「20%未満」の企業が19%もあります。特にメーカーの中小企業では「20%未満」の企業が30%もあります。こちらは採用を諦めて採用活動を終了したということなのでしょう。採用活動を終了したからといって、すべての企業が採用計画を達成できているわけではなく、達成のめどが全く立たずに諦めてしまった企業も少なくないようです。

採用苦戦企業は内定辞退率の高さが原因ではない

この記事にリアクションをお願いします!