学生に好評だったインターンシップに共通するのは「体感」
今回は、昨年の夏から今年の冬にかけて開催された2018年卒者をメイン対象としたインターンシップの中で、学生に評判が良かったインターンシップはどこか、また、どんなプログラム内容だったのかを見ていきたいと思います。今年開催するインターンシップの参考にしてください。・グループワークでの業務体験があり、フィードバックがもらえた。内定者の方とたくさん話ができた(中堅私立大)
・自動車事故責任の算出、リスクコンサルティング、未来の保険の提案(上位国公立大)
・保険金サービス体感、商品企画体感(早慶クラス)
・会社説明、業務体験、社員講和、懇親会(上位私立大)
・営業同行プログラム(上位私立大)
・職業体験、社員との座談会(中堅私立大)
・プレゼン大会(その他国公立大)
・グループワーク(その他国公立大、上位私立大)
・業務体験(旧帝大クラス)
・業務体感、プレゼンテーション、座談会(その他私立大)
2位は、「ニトリ」。こちらのプログラムは次のとおりです。
・経営体感インターンシップで、本部勤務の模擬体験の内容(中堅私立大)
・社員目線で実際に会社が抱えている問題を解決していくプログラム(早慶クラス)
・1Dayが何ステップかあり、経営や配転教育について理解できた(上位私立大)
・グループワークで経営ゲームを行う(その他私立大)
・グループワーク(中堅私立大)
・経営体感ワーク(その他私立大)
・経営戦略のワーク(上位私立大)
・体感プログラム(中堅私立大)
こちらも「体感」という言葉が数多く使われています。現場での実際の業務の「体験」ではなく、あくまでもグループワークやゲームを通じて「体感」してもらう内容ということなのでしょう。「体感」がインターンシップにおいては、流行り言葉になっていると言ってもよいでしょう。
3位の「全日本空輸(ANA)」でも、プログラム内容として、
・CAの業務内容について(早慶クラス)
・社員との交流が多かった(旧帝大クラス)
―― などと混ざって、
・体感ワーク(上位私立大)
という声が上がっています。
4位の「SCSK」のプログラムでは、
・グループワーク(上位私立大)
・社員対話会(早慶クラス) ・業務体感(早慶クラス)
・新規事業立案(上位私立大)
のほか、
・SE体験(早慶クラス)
―― といったIT系企業らしい内容もあります。
文系では、誰もが知る企業と並んで同率9位にランクインした「水上印刷」が目を引きます。この企業は、西新宿にある従業員150名ほどの印刷会社です。プログラムは、
・会社説明→職場の説明→工場見学(中堅私立大)
・工場見学、会社説明会、懇親会(その他私立大)
となっています。
「働き方改革」が寄与しているSCSK
理系の人気トップは、文系でも4位に入った「SCSK」[図表4]。プログラムを見てみると、・医用画像のビューアーのチーム開発(その他国公立大)
・擬似システム開発(上位私立大)
・仕事理解ワーク(早慶クラス)
・業務内容を体感(上位国公立大)
―― というように、文系とは異なる理系専用のプログラムが展開されたようです。「SCSK」は働き方改革実践企業として、数多くのメディアやセミナーで取り上げられましたので、新卒採用においても企業ブランディングに大きく寄与しているのでないかと思われます。
・最新のシステムの見学と最も業務体験に近い経験ができた(旧帝大クラス)
・企業研究、新規事業企画(上位国公立大)
・チーム開発(上位国公立大)
―― とされています。
3位には、「三菱重工業」「小林製薬」「新日鐵住金」「日立製作所」が同数で並びました。プログラムは、それぞれ以下のとおりです。
〔三菱重工〕
・実際に業務を体験するプログラム(旧帝大クラス)
・実際の現場を知れた(早慶クラス)
〔小林製薬〕
・会社説明、グループディスカッション、座談会(中堅私立大)
・座談会(上位国公立大)
〔新日鐵住金〕
・新設ラインにおける操業安定に向けたシミュレーション検証(旧帝大クラス)
・実際の研究に携われる(上位私立大)
・一つの課題テーマについて、指導役の社員の方に教えてもらいつつ実験とデータ分析を行い、課題の解決案をプレゼン形式で提案する(その他国公立大)
〔日立製作所〕
・研究開発(もともとあるアプリケーションの改善や新手法提案等)(上位国公立大)
・グループワーク(中堅私立大)
・職種体験(早慶クラス)