「定期的な1on1の満足度」が高いほど「仕事への熱意」も高い傾向に
「1on1」は、社員の成長を促すために上司と部下がマンツーマンで定期的にミーティングをするマネジメント手法だ。単なる業務報告や上司からのレビューを行うものではなく、対話を通じて相互の信頼関係を醸成しながら部下の成長をサポートする、人材育成の機会でもある。1on1を成功させるためには、その場の「心理的安全性」が確保されていることが大前提となるが、部下側は満足感を感じているのだろうか?同社が、「定期的な上司との1on1の満足度」と「現在の仕事への熱意」についてそれぞれ尋ねて分析したところ、「定期的な1on1に非常に満足」と回答した人のうち、67.5%が「仕事に非常に熱意がある」と回答。また、「定期的な1on1にある程度は満足」と回答した人のうち、「仕事にある程度は熱意がある」を選んだのは75.4%だった。
反対に、「定期的な1on1にあまり満足ではない」と回答した人の45.6%が「仕事にあまり熱意はない」と答え、「定期的な1on1にまったく満足ではない」とした人の55.6%が「仕事にまったく熱意はない」を選択していた。「定期的な1on1の満足度」が高いほど、「仕事への熱意」も高い傾向にあることが見て取れた。
54.2%が「1on1で仕事のモチベーションが落ちた」との経験を持つ
次に、同社が「上司との1on1によって仕事に対するモチベーションが落ちた経験があるか」を尋ねたところ、「何度もある」が33.7%、「1回はある」が20.5%だった。他方で、「ない」と答えたのは45.8%と半数未満となった。【上司の発言、態度について】
・否定やダメ出しばかりされた
・上司から興味ややる気を感じられなかった
・威圧的な態度やパワハラ発言があった
・自分の悩み相談が、上司の武勇伝を聞かされた
・一方的な思い込みで話をされる
・自分の興味あることしか話されなかった
・他人との比較をされた
【業務内容、仕事への理解について】
・業務の進捗に対する認識の相違がある
・上司が業務内容を理解していなかった
・業務支援を拒否された
・仕事の要求が増えた
・解決策が示されず、曖昧なロードマップが示された
・あまりに近視的で中長期的な戦略を持っていない
【自分の評価、待遇について】
・努力や頑張りを正当に評価されなかった
・思っていたよりも低い評価を受けた
・思っていることと違う視点で評価されたとき
・自分にとって達成が困難なことを求められたとき
・昇格させられるかどうかわからないと言われたとき
【コミュニケーションについて】
・上司が相談を適当にあしらった
・上司の傾聴力が低く、議論がかみ合わなかった
・こちらの意図をきちんとくみ取ってもらえなかった
・言ったことをさえぎられ、自分の意見を押し付けられた