7割以上の上司・先輩が「ハラ萎縮」を経験。「逆ハラ」を意識し厳しく言えない実態
近年はハラスメントに対する世間の意識が高まっており、部下から上司へのパワーハラスメントである「逆ハラ」を意識し、若手社員への指導に難しさを感じている上司もいる。若手社員を指導する立場の上司・先輩などは、若手社員の育成に対してどのような考えを抱いているのだろうか。はじめにVoicyは、「逆ハラを意識し若手社員へ厳しいことを言うのを躊躇したことがあるか」を尋ねた。すると、「どちらかといえば躊躇している」(41.2%)が最多で、以下、「躊躇している」(18.6%)、「よく躊躇している」(15.7%)と続いた。合算すると75.5%と、7割を超える人が「ハラ萎縮」(逆ハラを意識し、厳しい指導を躊躇すること)の経験があるとわかった。
“ハラ萎縮”を意識するのは「50代」が最多。上の年代ほど躊躇の度合いが高い結果に
続いて同社は、前質問の回答を年代別にまとめた。「よく躊躇している」の回答でみると、「50代」(17.5%)が最も多かった。以下、「40代」(16.5%)、「30代」(12.3%)、「20代」(10.5%)と続き、年代が上がるごとに躊躇の度合いが高まると示された。若手社員に言えないことは「嫌なこともやらなきゃいけない」、「まずやってみて」など
次いで同社が「若手社員に伝えたいけど、逆ハラを気にして言えないこと」を聞いたところ、「嫌なこともやらなきゃいけない」(47.3%)が最も多かった。以下、「納得いかなくてもまずやってみて」(45.3%)、「まずは質より量である」(25.9%)と続いた。“ハラ萎縮”によって考えられる弊害は「若手が成長しない」が最多
最後に同社は、「若手社員に厳しくできないことで考えられる弊害」を尋ねた。すると、「若手が成長しない」(59.5%)が最も多く、続いて「組織運営がうまくいかない」(41.4%)、「事業が伸びない」(38.3%)となった。また、自由回答には「優しくしすぎて、結果的に若手を何人も潰す上司がいる」、「当たり障りない指導になりがち」といった声が寄せられたという。この結果を踏まえて同社は、「ハラスメントと指導のバランスの難しさを抱えていることが見受けられる」とコメントしている。