コクヨ株式会社は2024年2月1日、「2024年4月より新卒初任給を最大で20%引き上げる」と発表した。これは、多様な人材が創造性高く働き続けるため、人事制度の仕組みを見直したことに伴う措置であるとのことだ。
コクヨが新卒初任給を引き上げ「最大20%」。人事制度の見直しにより、人材獲得強化へ

人事制度の見直しによる「基本給改正」で「新卒初任給が引き上げ」に。さらなる人材の価値向上へ

コクヨは、文具やオフィス家具にとどまらないワークとライフのスタイルを創造する企業「WORK&LIFE STYLE Company」へと成長していくため、これまで以上に社員一人ひとりの価値を引き出すことに注力している。同社は、今後継続的に成長していくためには既存事業の強化に加え、グローバルやデジタル、クリエイティブ領域をはじめとした領域拡張、およびさらなる価値提供を進めていく必要があると考えているという。その成長を牽引すべく、将来リーダーとなる人材の採用競争力や人材の成長支援の強化のほか、社員とともに変革に向け新たな組織文化を築き上げていくことを目的に、人事制度の見直しを図った。

その一環として同社は今回、基本給の改正を行った。これにより、2024年4月から新卒初任給を「最大20%」引き上げるという。高専・短大・専門卒の事務社員については、「19万2,000円」から「23万500円」に改正する。そのほかの新卒初任給の金額や引き上げ率は、下図の通りだ。
新卒初任給の引き上げ額
同社は人材を社会の財産と捉え、一人ひとりの可能性に伴走しながら、事業成長とともに社会にも貢献できる人材を輩出することを目指している。これまでも、社内副業制度「20%チャレンジ」や、実践型研修プログラム「マーケティング大学」などを通じ、社員の成長支援に取り組んできた。

本改正では、能力の発揮を評価し、年齢や経験年数にとらわれず早期にステップアップできる仕組みを整えたほか、これまで原則禁止としていた副業を一部解禁(副業に対する考え方を「原則禁止」から「許可制」に見直し)。社員が自身のキャリアや成長について自律的に考え実践できる仕組みを整えていくことで、今後も人材の価値の向上を進めていくという。
人材の採用競争力や社員の成長支援を強化することは、企業が成長するためのポイントとなる。本事例を参考に、一人ひとりの価値向上を目指し、自社でも人事制度の見直しを検討してみてはいかがだろうか。

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