ウェブココル株式会社は2023年11月1日、同社が運営する転職Webメディア「キャリアクラス転職」を通じて実施した「転職後1年以内の退職理由に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2023年10月16日〜23日で、転職後1年以内に早期退職を経験した人300名から回答を得ている。本調査から、早期退職した理由や早期退職が転職活動に与える影響などが明らかとなった。
“1年以内の早期退職理由”の最多は「人間関係」。「労働時間・労働環境」や「給与」の悪さも上位に

転職後1年以内の早期退職理由は「人間関係の悪さ」が最多

社員の早期退職は、企業にとって、採用・育成コストの増加や既存社員のモチベーション低下を招く可能性がある。企業が社員の早期退職を防ぐためには、社員がどのような理由で退職したのかを知っておく必要があるだろう。

はじめにウェブココルは、「転職後1年位内に早期退職した理由」を複数回答で尋ねた。すると、「人間関係が良くなかった」(158票)がトップだった。以下、「労働時間や労働環境が悪かった」(131票)、3位「給与が低かった」(83票)と続いた。
転職後1年位内に早期退職した理由

早期退職のタイミングは「半年位内」が6割におよぶ

続いて、同社は「早期退職のタイミング」を尋ねた。その結果、半年以内に退職した人が64.1%(1ヵ月以内:10.7%、1~3ヵ月以内:26.7%、3〜6ヵ月以内:26.7%の計)で、6割を超えることがわかった。
早期退職のタイミング

9割以上が「転職1年以内で早期退職してよかった」と回答

次に同社が「早期退職してよかったか」を聞いたところ、「よかった」(70%)と「まあよかった」(26.7%)の合計は96.7%となり、後悔していない人が95%以上にのぼった。

そこで、「早期退職を後悔していない」とした人に“その理由”を尋ねたところ、「仕事が合わずに体調を崩していたが、今の仕事を離れたことで体調が回復に向かった」、「新しい職場では、自身のスキルや興味に合った仕事に就くことができ、ワークライフバランスも向上した」などの声が寄せられたという。
早期退職してよかったか

約7割が「早期退職は転職活動に支障なし」と回答

続いて同社は、「早期退職が転職活動に影響したか」を聞いた。すると、「影響しなかった」との回答は68.6%(全くそう思わない:30.3%、あまりそう思わない:38.3%の計)で、7割に迫った。
早期退職が転職活動に影響したか
本調査結果から、転職後1年以内に早期退職をした理由としては「人間関係の悪さ」が最も多く、「労働時間や労働環境の悪さ」や「給与の低さ」も上位にあがることがわかった。また、「早期退職をしてよかった」との回答が9割を超え、早期退職は転職活動に“支障がない”と感じている人も多いことが示された。企業が社員の早期退職を防ぎ、エンゲージメントを高めるには、労働条件や待遇面を見直すとともに、社員同士の交流機会の確保なども検討するとよさそうだ。

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