日本電気株式会社(以下、NEC)は2023年4月4日、多様な人材が活躍する企業への変革に向け、「ジョブマッチング採用」を導入した採用計画を決定したことを発表した。同社は「適時・適所・適材」の人材配置を実現するジョブ型人材マネジメントや、イノベーションの源泉として位置づけるダイバーシティのさらなる加速を目指すという。
「ジョブマッチング採用」を導入した新卒採用計画をNECが決定。ジョブ型人材マネジメントやダイバーシティの加速を目指す

「部門×職種別採用」と「部門フリー採用」の2軸でジョブマッチング採用を実施

NECは、HR(Human Resources)方針として「挑戦する人の、NEC。」を掲げており、性別や国籍、年齢などに関係なく、人材一人ひとりへの多様な挑戦・成長機会の提供や、フェアな評価、社員がベストを尽くせる環境整備に重点的に取り組んでいるという。また同社は、2025中期経営計画において「企業と社会のサステナブルな成長を支える非財務盤の強化」を目指すとしている。さらに同計画内においては、「イノベーションの源泉であるダイバーシティの加速」と「多様なタレントのワークスタイルを支える働き方改革」の実現を目標に設定している。目標実現に向け同社では、2024年度に全社員を対象にジョブ型人材マネジメントの導入を予定。それに伴い今般、新卒採用においてもジョブマッチング採用の導入を決めたとのことだ。

新卒採用におけるジョブマッチング採用は、内定時に配属部門と職種が確定する「部門×職種別採用」と、内定時に職種が確定する「部門フリー採用」から構成されている。「部門×職種別採用」については、それぞれの部門と職種のジョブディスクリプションを同社ホームページ上で公開。学生は自身が志望する部門と職種を選択し、エントリーできる仕組みだ。なお、ジョブマッチング採用の詳細は下記の通り。

【ジョブマッチング採用詳細】
<部門×職種別採用>
研究職、技術開発職、SE職、コンサルタント職、サービス職、生産関連職、知的財産職、法務・コンプライアンス職、経理・財務・FP&A職、人事・総務職

<部門フリー採用>
営業職、スタッフ職


また同社は、ジョブ型人材マネジメントやダイバーシティの加速に向け、これまで新卒採用とキャリア採用の比率を1:1としてきた。今後もこの方針も継続していくといい、2024年度の新卒採用計画数は600名、2023年度のキャリア採用計画数は600名以上としている。こうした取り組みを通じ同社は、今後も「人への投資」に注力し、顧客や市場にとどまらず、学生や働く人から選ばれ続ける会社になることを目指していく考えだ。

「人への投資」を重視する人的資本経営に高い関心が寄せられている今、採用計画においても人的資本の考え方を盛り込んでいく必要があるだろう。ジョブ型雇用など新たな採用方法を取り入れたい企業は、大企業やリードカンパニーなどの先行事例を参考に、自社の採用計画を検討してみてはいかがだろうか。

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