週休3日制の利用意向には「収入面の懸念」が影響か
すでに一部の企業で導入が見られる「週休3日制」について、ビジネスパーソンはどのように感じているのだろうか。はじめにマイナビは、3つの条件に分けて、「週休3日制の利用意向」について尋ねた。まずは、「勤務日数の減少に合わせ収入も減少する場合」の利用意向を聞くと、「利用したくない」が47.6%、「どちらかといえば利用したくない」が30.9%で、合計78.5%となった。8割近くが、収入減となる場合は週休3日制の利用を望まないことがわかった。
ここまでの“3つの条件”の回答結果から、週休3日制の利用意向には、「収入面での懸念」が大きく影響すると推測できる。
「仕事への好影響」よりも「収入源への不安感」が目立つ結果に
次に同社が、「週休3日制に限らず、現在より休みが増えたときに想定される仕事への影響」について複数回答で尋ねると、「収入が減りそう」が35%で最も多かった。以下、「効率的に仕事を進めるよう努力しそう」が26.5%、「長く働き続けられそう」が25.3%と続いた。この結果に対して、同社は「休みが増えることに対しては、仕事への好影響よりも収入減への不安感が大きいのではないか」と推察している。
週休3日制導入を「可能」と捉えているのは若手と高年収層に多い傾向
続いて、同社は「現在勤務中の職場で週休3日制の導入は可能か」を質問した。すると、「不可能」(「不可能」と「どちらかといえば不可能」の合計)が60.1%となり、「可能」(「可能」と「どちらかといえば可能」の合計)の39.9%を約20ポイント上回った。回答を年代別に見ると、「可能」としたのは20代が最も多く、47.5%だった。また、年収別に見ると、「800万円以上」が49.5%と最も多かった。「若い年代」や「年収が高い層」に、週休3日制を「可能」と考えている人が比較的多くいることが見てとれる。
一方で、「不可能」とした回答者に「その理由」を自由回答で聞くと、「仕事量が多いから」や「人手不足だから」、「属人的業務があるため」など、仕事量や業務内容による理由が見られた。
「休みの多さ」と「仕事への満足度」は比例関係に
次に、同社は「仕事の満足度と週休の関連性」について調べるため、週休数別に「今の仕事の満足度」を尋ねている。すると、全体では「満足」が8.4%だったのに対し、「週休3日以上」で「満足」と回答した人は29.2%と、約21ポイント高かった。以下、「土日祝が休み」が11.3%、「週休2日」が5.4%と続いている。週休が多い人ほど、仕事の満足度が高くなる傾向にあることがわかった。一方で、回答を年代別に見ると、20~30代では「休み重視」、40~50代では「給与重視」の割合がそれぞれ高かった。若年層ほど休みを重視していることから、同社は「若手社員のエンゲージメント向上において『休み』は大切な要素である」と推察している。