組織・人事領域で、学術知と実践知を融合した「アカデミックリサーチ」を提唱する専門家、伊達洋駆氏の新書。著者によると、イノベーション実現には「コンパッション(思いやり)」が重要だという。本書では、コンパッションの三要素(セルフ・カインドネス、コモン・ヒューマニティ、マインドフルネス)はどうイノベーションプロセスを支えるのかがまず説明される。続けて、「二つの椅子」を使った対話法などの実践手法が紹介され、“読者が行動に移しやすい”工夫がされている。従来のイノベーション理論に「人間的要素」をプラスした本書は、困難に直面する人々に有効な解決策を示す一冊となっている。

<こんな人にオススメ>
●イノベーションを推進する立場にあるリーダーや管理職の方々
●チームの生産性や創造性を高めたいと考えている人事担当者
●ストレスの多い職場環境で働きながら、自己成長とチ組織の発展を両立させたいビジネスパーソン

【書籍基本情報】
書籍名:イノベーションを生み出すチームの作り方 成功するリーダーが「コンパッション」を取り入れる理由
発売出版社:すばる舎
書籍発売日:2024年11月25日
『イノベーションを生み出すチームの作り方 成功するリーダーが「コンパッション」を取り入れる理由』 伊達洋駆(著)(すばる舎)

▼内容紹介

イノベーションとコンパッション(思いやり)の意外な関係性
失敗を受け止め、困難な状況を乗り越えるチームで共有されていること


――本書「おわりに」より
「コンパッションがイノベーションを実現する」一見、不思議な組み合わせに驚いた人も多いことでしょう。
「イノベーションに思いやりなんて必要ない。重要なのは強さだ」と考える人もいるかもしれません。イノベーションを成功させるには、困難に立ち向かう不屈の精神が必要なのは確かです。ただ、その強さはどこから湧いてくるのでしょうか。コンパッションは、強さを生み出す源泉です。興味深いことに、コンパッションは実践次第で高められます。本書では、「二つの椅子」を使った対話法や、優しい友人からの声がけを想像する方法などを紹介しました。

コンパッションだけでイノベーションが実現できるわけではありませんが、従来のイノベーションの考え方にこの人間的な要素を加えることで、より前に進みやすくなります。アイデアを思いついた時、それを実現しようとして壁にぶつかった時、逆境や困難に遭遇した時。そんな時に、本書を思い出し、自分自身や周囲の人々に対する思いやりの心を持つことで、次の一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しく思います。(HRプロ編)

▼目次

第1章:イノベーションを生み出す難しさ
第2章:セルフ・コンパッションがイノベーションに効く理由
第3章:コンパッションはイノベーションにどう効果的なのか
第4章:コンパッションを高める具体的な方法
第4章 意思や物事を明確に伝える説明力

▼著者プロフィール

【伊達 洋駆(だて ようく) 】
神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。
  • 1

この記事にリアクションをお願いします!