第13回 日本HRチャレンジ大賞『人材育成部門優秀賞』
NECビジネスインテリジェンス株式会社
NECグループ全体の業務改革、先端技術活用に向けたスタッフシェアードサービス全社員2800名DX人材化の取り組み
全社員DX人材化をトップダウンとボトムアップの両面で実施。経営幹部を含め全社員がデータリテラシー研修を受講するなどDX推進文化を醸成。生成AI活用の人材育成プログラム「虎の穴」において、 AI活用経験のなかった現場社員をデジタル人材としてリスキリング、合計26,000時間の工数削減施策を創出。いち早くAI活用のノウハウを蓄積し、AI事業を通じて、広く社会に還元していくことができる優れた取り組みであると高く評価されました。プロフィール
木本 将徳 氏
NECビジネスインテリジェンス株式会社
HR部門 ピープルディベロップメント統括部 シニアディレクター
2019年キャリア入社。AI・アナリティクスチームのマネジメント、ピープルアナリティクスの実践を経て、2023年より現職。人事・人材開発機能の責任者として、NECグループにて推進するジョブ型人材マネジメントの社内実現に注力するとともに、中長期での事業実現・社員のキャリア形成促進に向けたデジタルリスキリングに取り組む。
若林 健一 氏
NECビジネスインテリジェンス株式会社
経営企画部門 コーポレートトランスフォーメーション統括部 ディレクター
2002年入社。事業計画室にて予算編成、中期経営計画策定などの業務に従事。2018年にAI・アナリティクスチームを立ち上げ、経営管理・人事・マーケティングを中心に高度化プロジェクトを300以上実施。2023年より生成AIの人材育成プログラム「虎の穴」を立ち上げ、NECグループ全体の生成AI活用を推進。HRアワード2020企業部門優秀賞、NEC Best Value Award 2024など数々の賞を受けた。
河浪 恭子 氏
NECビジネスインテリジェンス株式会社
営業バックオフィス部門 営業業務サービス統括部 主任
1992年入社。SE業務、PC関連業務、営業事務業務等を経て2022年より現職。これまでの業務で培ったITスキルを活かし、統括部全体のインテリジェント化推進に取り組む。
「トップダウン」と「ボトムアップ」の両面でDX人材育成の文化を醸成
――はじめに、今回の取り組みに至るまでにどのような背景や人事課題があったのかお聞かせください。木本氏:弊社はNECグループ各社が保持する人事、経理、営業バックオフィス、調達といった、いわゆるコーポレート機能を集約し、スタッフ領域の業務改革を担う専門企業です。社員数は現在約3100名におよび、その多くがスタッフ業務のスペシャリストとして活躍しています。そうした中、弊社では現在、DX化の波に直面している状況です。これまでもRPAの活用やシステム化は進めてきましたが、生成AIの登場によって、ある意味、大きなチャンスと大きなピンチを同時に迎えています。
これまでドキュメントの管理や作成は社員一人ひとりが手作業で行ってきましたが、これを「生成AI」で代替できるようになれば、生産性を大幅に向上できるチャンスです。しかし一方で、それを使いこなす側に回らないと、AIに仕事を奪われるピンチにもなりかねません。この機会を大きな生産性向上につなげるためには、特定の社員だけでなく、全社員が「デジタルシフト」、あるいは「リスキリング」という名目で変わらなければいけない。それが今回の取り組みに至った背景です。
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