第8回 HRテクノロジー大賞『人的資本経営部門優秀賞』
株式会社デンソー
データドリブンで推進する「キャリア自律」
~自社独自のキャリア自律尺度開発と社員の自律的なキャリア形成を後押しするレコメンデーション技術の試行~
全社員を対象にキャリア自律の行動に関するサーベイを実施するとともに、他社比較のために社外の1千人に対しても同様のサーベイを実施。また、キャリア自律度を可視化するために独自の尺度を開発するなど、データに基づく社員へのキャリア実現支援施策に取り組みました。データの示唆に基づく研修を全管理職に実施し、その結果、上司と部下のキャリア対話の実施率は97%に到達。キャリア自律のサーベイ肯定回答率も着実に増加する等、キャリア自律を推進してエンゲージメント向上につなげる優れた取り組みであると高く評価されました。プロフィール
原 雄介 氏
株式会社デンソー
総務・人事本部 執行幹部1999年、株式会社 デンソー入社。入社後は生産技術エンジニアとしてモノづくりの幅広い業務に従事。 MBAを取得後、ASEAN 地域本社に出向し、地域の最適生産供給体制の構築を推進。2016年より経営戦略本部に異動し、中長期全社方針の策定、経営改革を企画・推進。2021年より総務・人事本部の執行幹部として人事担当に就任。人と組織のビジョンPROGRESSを策定し、経営と人事を繋げ、人財・組織改革を推進中。
寺澤 康介
ProFuture株式会社
代表取締役社長/HR総研 所長1986年慶應義塾大学文学部卒業。同年文化放送ブレーン入社。2001年文化放送キャリアパートナーズを共同設立。常務取締役等を経て、07年採用プロドットコム株式会社(10年にHRプロ株式会社、2015年4月ProFuture株式会社に社名変更)設立、代表取締役社長に就任。8万人以上の会員を持つ日本最大級の人事ポータルサイト「HRプロ」、約1万5千人が参加する日本最大級の人事フォーラム「HRサミット」を運営する。
データドリブンで推進するデンソーの「キャリア自律」
株式会社デンソー 総務・人事本部 執行幹部 原 雄介氏
デンソーが掲げる人と組織のビジョン「PROGRESS」
デンソーは自動車部品の製造を行う会社です。売上収益も社員も半分がグローバルで、研究開発・モノづくり・ヒトづくりにこだわりを持っています。そして、「先進」「信頼」「総知・総力」というデンソースピリットを大切にしています。モビリティ社会は、電動化、自動運転、コネクテッド、カーボンニュートラルなど、パラダイムシフトの真只中です。そうした中、当社は「人と社会の幸せに貢献」という大義(パーパス)を掲げ、カーボンニュートラルや交通死亡者ゼロなど、環境・安心分野で究極の「ゼロ」を目指し、すべての人に笑顔広がる未来を届けていきます。
続いて、人的資本経営の取り組みについて紹介します。デンソーは、「『実現力』のプロフェショナル集団」を、人と組織のありたい姿として掲げています。どんな実現力かというと、従来からの強みである信頼性の高いモノづくりで商品を普及させる「量産実現力」と、新しいビジネスモデルやコトづくりをする「事業実現力」、この両輪です。
そのような中で、ありたい姿を実現するための「実現力のプロ」と「進化・挑戦」、これら2つの意味を込めて、人と組織のビジョンを「PROGRESS」と名付けました。このビジョンの実現に向けて、「キャリア」「人財育成」「評価・処遇」「働き方・カルチャー」という4つの柱を施策として掲げています。
この後、下記のトピックで、講演録が続きます。
続きは記事をダウンロードしてご覧ください。
【講演】
データドリブンで推進するデンソーの「キャリア自律」
株式会社デンソー 総務・人事本部 執行幹部 原 雄介氏
●デンソーらしいキャリア自律のカギとなる「運用の現場力」
●「定量・定性の両面」からキャリア自律を推進するための4つのステップ
【パネルディスカッション】
デンソーはどのようにしてデータドリブンで「キャリア自律」を推進したのか
株式会社デンソー 総務・人事本部 執行幹部 原 雄介氏
ProFuture株式会社 代表取締役社長/HR総研 所長 寺澤 康介(ファシリテーター)
●「実現力のプロフェッショナル集団」に、デンソーのカルチャーが凝縮されている
●「制度改革より運用改革」、そして「ゴールは職場にあり」
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