業務量の30%削減を進める住友生命。その実現に向けて手をつけた領域のひとつが、紙による事務作業のデジタル化です。そして、営業職の採用選考と全職員の労務管理を電子化するにあたっては、ラキールの人事システムが採用・導入されました。

今回は、このプロジェクトで中心的な役割を果たした同社人事部の幸田篤宜氏と、スミセイ情報システムの入谷昌宏氏にインタビューを実施。住友生命が『LaKeel HR』を導入した背景や成果、さらにはその成果に至る要因となったラキールとの“共同作業”について、さまざまな話を伺いました。(以下敬称略)

プロフィール


  • 幸田 篤宜氏

    幸田 篤宜 氏
    住友生命保険相互会社
    人事部上席部長代理兼営業人事部上席部長代理(大阪)


  • 入谷 昌宏氏

    入谷 昌宏 氏
    スミセイ情報システム株式会社
    販売システム部 コンサルタント


幸田様・入谷様

営業職の労務管理・採用選考に関する事務は、すべて“紙”
その膨大な事務作業量をデジタル化によって削減したかった

--住友生命が『LaKeel HR』をはじめとするラキールの各種サービスを導入することになった背景や、抱えていた課題などについて、まずは教えてください。

幸田 住友生命では、事務の見直しや廃止などにより既存の業務量を30%削減するという方針が立てられ、そのための施策を進めてきました。業務量削減のターゲットとなったもののひとつが、営業職員の労務管理・採用選考でした。弊社では、約10,000人いる内勤職員/オフィスパートナーの労務管理については電子化されていたのですが、約30,000人の営業職員に関しては“紙”でこれまで運用・管理していたのです。
幸田様
給与所得者である内勤職員に対して、営業職員は個人事業主として扱われるのが保険業界。各種制度や報酬体系はまったく異なり、労務管理事務も2つのラインが並行して走っているイメージです。本社は営業人事部と人事部がそれぞれありますが、支社や支部においては、それぞれを別の人間が担当する体制など、簡単には作れません。2つの制度、中身の異なるデータ、かたやデジタルで、もう一方は紙。それを同じ担当者が同時に処理するのですから、大変です。営業職員の労務管理事務を電子化するとともに、データや処理方法を営業職員と内勤職員の双方について、共通化・効率化する必要がありました。

入谷 営業職員に関しては、採用選考の過程もすべてアナログ。応募者には紙の履歴書を書いていただきますし、選考試験も紙、面接に関する情報は所属長へ紙で送られます。これらにかかる工数も膨大な量となっていました。
入谷様
幸田 営業職員は支社・支部単位の採用なので、支部と支社、支社と本社の間で書類のやり取りが必要となるケースもあります。支部の数は1,500以上。年間の採用数が約5,000人。面接・選考に来ていただく人数はそれ以上。「紙の書類を封筒から出し入れする」の累積だけで、とんでもない作業量です。

ぜひ採用したい人がいるけれど、採用候補者側の事情によっては「いま現職を辞めるわけにはいかないけれど、いずれは」ということもあります。そうした情報を整理・ストックしておきたいのですが、支社によってファイリングのルールは異なりますし、支部長や支社長の異動によって情報の引継ぎが十分でない場合もあり得ます。採用に関する事務のすべてを電子化すれば、こうした問題も解決するはずだと考えたのです。
協力:株式会社ラキール


この後、下記のトピックが続きます。
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●プロジェクトを成功させるため、求められる人事の役割とは?
●他企業にも通ずる、システム導入によって実現した具体的変化
●業務量改善にとどまらない、期待以上の副次的効果
●発注者と受注側という関係ではない、 プロジェクトを成功に導く仲間意識

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