「ミドル」を切り口に、様々な組織でチャレンジしているビジネスパーソンに、ミドル層の役割やあるべき姿、課題などに焦点を当てながらお話を伺い、組織づくりのヒントをお届けしていく本連載(※)。第5回目は、大手企業からスタートアップ企業に転職し、経営層と連携しながら組織づくりに日々チャレンジしている株式会社テックドクターの経営企画室長 兼 広報責任者 向坂真弓氏にお話を伺った。向坂氏は株式会社サイバーエージェントで営業や人事を経験し、現在は設立5年目の成長企業で経営企画・広報の責任者として様々な職種の社員と向き合いながら、会社や事業を伸ばす取り組みをリードしている。本記事では、Web広告業界の大手企業から医療業界のスタートアップ企業に転職して見えた、組織連携やコミュニケーションの違いを中心にお届けしていく。

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プロフィール

  • 出光 啓祐 氏

    向坂 真弓 氏

    株式会社テックドクター
    経営企画室長 兼 広報責任者

    株式会社サイバーエージェントにてインターネット広告代理事業の営業・マーケティングを経験した後、人事データ活用専門部署に参画、人事データを活用した可視化・分析に従事。データで見えることによって意識や行動が変わる世界に興味を持ち、2022年にテックドクターに入社。現在は経営企画の室長と広報の責任者を兼務。

  • 三浦 孝文 氏

    三浦 孝文 氏

    オイシックス・ラ・大地株式会社
    経営企画本部 経営企画部 部長

    大分県別府市出身。関西学院大学を卒業後、(株)D2C、クックパッド(株)での人事経験を経て、2017年1月より現職入社。HR本部人材企画室の責任者を経て、現在は経営企画本部内にて全社の中期経営計画や各部門の年度戦略の策定支援、経営にひもづく会議体の事務局など、マネジメントシステムの進化・仕組みづくりを担当。社外では兼業で(株)GlocalKの組織経営アドバイザリー、人事コミュニティ「人事ごった煮会」の発起人。

Ep.5:大企業からスタートアップ企業へ転職して見えた、「組織連携」や「コミュニケーション」の違い

社員数300人から1万人へ企業が成長する過程で得た、変化を楽しむマインド

Ep.5:大企業からスタートアップ企業へ転職して見えた、「組織連携」や「コミュニケーション」の違い
三浦氏:本日はよろしくお願いします。向坂さんとはお会いして何年か経ちますが、改めてこれまでの経歴を教えていただけますか。

向坂氏:よろしくお願いします。私は愛知県出身で、大学進学を機に東京へ行き、卒業後の2003年にサイバーエージェントという会社に就職しました。その頃はまだ同社は赤字企業で、社員数は300名くらいでした。そこで営業を3年、マーケティングの仕事を5年やった後、会社を辞めて上海に行きました。それから5年後に帰国し、再びサイバーエージェントで今度は人事の仕事を7年ほど経験し、今のテックドクターには1年半前に転職しました。

三浦氏:2003年当時のサイバーエージェントさんは、まだみなさんが知っているような企業ではなかったと思うのですが、向坂さんにとっての決め手は何だったのでしょうか。

向坂氏:広告に興味があったのと、勢いを感じたんですよね。働いている人たちが「うちの会社は楽しいよ」「インターネット広告にはすごい未来があるよ」と目をキラキラ輝かせて言っていたので、そういう環境に飛び込むのって面白そうだなと思い、入社しました。

三浦氏:新卒入社した際の社員数は約300人とのことでしたが、一度辞めて戻ってきた際は何名になっていたのでしょうか。

向坂氏:戻ってきたときは1万人弱になっていました。ちょうどその頃からメディア事業を広げていたので、今までと違う職種の人もたくさん入ってきていて、会社が変わっていく様を見れたのは貴重な体験ですね。

三浦氏:サイバーエージェント時代を振り返ったときに、向坂さんにとっての大きな経験は何でしょうか。

向坂氏:やっぱり、会社のカルチャーが私の社会人としての基本的な考え方に根付いていると思います。「今日やっていることが、明日も当たり前だと思わない」とか、変化を楽しんで乗っかっていくスタンスは今も活きていると思います。その間で、私自身の人間性も相当変わったと思います。もともとは保守的で変化を恐れて、あまり自分から動くことが好きじゃなかったはずなのですが、社会人の経験を経て、変化を楽しめる性格に変わっていった気がします。

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