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プロフィール
寺口 浩大 氏
株式会社ワンキャリア
Evangelist1988年兵庫県生まれ。京都大学工学部卒業。就職活動中にリーマンショックを経験。メガバンクで企業再生やM&A関連の業務に従事したあと、IT広告、組織人事のコンサルティングなどの経験を経てワンキャリアに入社。現在は仕事選びの透明化と採用のDXを推進。「ONE CAREER PLUS」リリース後、キャリアの地図をつくるプロジェクトを推進。専門はパブリック・リレーションズ。
三浦 孝文 氏
オイシックス・ラ・大地株式会社
経営企画本部 経営企画部 部長大分県別府市出身。関西学院大学を卒業後、(株)D2C、クックパッド(株)での人事経験を経て、2017年1月より現職入社。HR本部人材企画室の責任者を経て、現在は経営企画本部内にて全社の中期経営計画や各部門の年度戦略の策定支援、経営にひもづく会議体の事務局など、マネジメントシステムの進化・仕組みづくりを担当。社外では兼業で(株)GlocalKの組織経営アドバイザリー、人事コミュニティ「人事ごった煮会」の発起人。
20代は「キャリア迷子」だった
三浦氏:本日はよろしくお願いします。寺口さんは、ワンキャリアに入社されてまもない頃に連絡をいただいたのがきっかけで、HRのサービス企業側として人事コミュニティ「人事ごった煮会(※)」に参加してくれたんですよね。今は採用マーケットを中心に問題を投げかけたり、問題解決をしている会社に所属し業界をリードされたりしている寺口さんですが、改めてこれまでの経歴をお話いただけますか。※「人事ごった煮会」の詳細はこちらから
寺口氏:生まれは兵庫県で、大学では化学を専攻していました。新卒で銀行に入社し、4年半ほど、企業再生や不良債権回収、産業調査などをしていました。その後は3回転職をしたのですが、かっこいいキャリアアップではなくて、フィットできなかったり挫折したりを繰り返していました。20代を一言で表すなら、「キャリア迷子」だったかもしれません。現職のワンキャリアは、今年で入社してから7年目になります。今はやっと、「働く」というマーケットと「PR」という専門分野のしっくりくるテーマがあるので、モヤモヤせずに仕事ができています。
三浦氏:20代の頃を振り返って「キャリア迷子」という言葉でまとめられていますが、当時は試行錯誤して会社を選択されていたと思います。現在に至るまで、どういう軸で会社を選んできたのでしょうか。
寺口氏:就職活動をしていたときは、「社会のムードメイキングができるような仕事がしたい」と、ピュアに面接でも話していました。W杯やオリンピック、万博など、世の中の催し事がなんであんなに盛り上がっているのかが気になっていたんですよね。
それと僕はバンドをずっとやっていたのですが、ライブだと普段おとなしい人がめっちゃ騒いだりするんですよ。楽しいとか嬉しいとかムカつくとか、人間の感情が場によって解放されるんです。日本人ってあまり感情を表に出さないのが美徳みたいな傾向がありますが、僕はもっと意思表示をしていっていいんじゃないかと昔から思っていたんです。学生時代はクラスや部活動、サークルなどでそういう場をつくっていたのですが、お金を貰いながらこういうシーンをずっとつくっていくことってできるのかなと考えるようになりました。なので、最初は広告代理店に行きたかったんですよ。コミュニケーションのプロとして、ムードメイキングをしていきたかったんです。
三浦氏:僕が寺口さんに出会ってからも、「社会のムードメーカーになる」という軸はずっと変わっていないなと感じます。寺口さんは、自社の何かを宣伝したいというよりも、人事が今困っている問題に対してピュアに向き合ってコミュニティに参加してくれて、みんなもそれを感じるから人事の中でもネットワークが広がっていったのだろうなと思います。
寺口氏:僕以外は全員人事の人、みたいな場に呼んでもらったときはすごく嬉しかったですね。僕は根本的にはお金を稼ぐことよりも、ずっと何かをつくっていたい人間なんです。音楽も文章も、絵を描くこともありますが、場をつくることも好きなんですよね。
三浦氏:今の仕事に至るまでに3回転職をされたとのことでしたが、銀行勤務の後はどんなことをやられていたのでしょうか。HRの業界に来られたきっかけがあれば教えてください。
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