事業の内容や従業員規模で「次世代リーダー」の定義は大きく異なる
事業の継続や拡大、あるいはイノベーション創出のためには、若く優れた人材が不可欠だ。実際、多くの企業が人事面の課題として「次世代リーダーの育成」をあげている。HR総研が2018年6月に実施した『人事の課題とキャリアに関する調査』(上場および未上場企業の人事責任者・担当者を対象としたアンケート)でも、採用・人材育成・配置・人材ポートフォリオ面における課題についてたずねたところ、「新卒採用」(59%)、「キャリア採用」(51%)を押さえて「次世代リーダー育成」(61%)が最多の票を集めた。「次世代リーダー」の定義は企業ごとに異なるはずだ。従業員規模、事業・サービスの内容、安定志向なのか挑戦を必要としている時期なのか……といった環境や条件によって、リーダー候補に求められる資質、育成手法なども大きく違ってくるだろう。そこで今回HRプロ編集部では、この部分をあらためて見つめ直すべく『次世代リーダー育成の課題感』に関するアンケートを、アンケートメディア「PRO-Q」で実施した。結果から浮かび上がってきたのは、やはり、「ひとくちに“次世代リーダー”といっても、その捉え方は千差万別」という事実だった。
図表2:あなたの企業で「次世代リーダー」には、将来どの役職以上のレベルを求めていますか(企業規模別)
いっぽう1,000名以上の企業(大規模企業)では「部長」へのニーズが高まる。おそらく大規模企業では、課長職相当のポストは十分にあり、育成メソッドや登用・昇進のルールも確立しているのだろう。そこから先、同期の中から一歩抜け出して一つのプロジェクトや組織を背負うことになる「部長」をどう育てるかが大きな課題となっているのではないか。
メーカーと非メーカーにおける「次世代リーダー」の捉え方の違いも面白い。
この先は、会員の方だけがご覧いただけます。会員の方はログインを、会員でない方は無料会員登録をお願いします。