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第164回 25卒でも根強い“終身雇用志向”。将来就きたいポジションは「事業部長・部長」が最多に
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また、「給与(初任給)が高い」について、「イメージを強く持っている」は、文系32%、理系33%とどちらも3割台にとどまり、「イメージをやや持っている」(文系36%、理系43%)のほうが高くなっています[図表13]。2022年度あたりから、過去何年間も据え置かれてきた初任給が多くの企業で引き上げられていますが、初任給に限らず、その後の給与が他社と比較して高いと言い切れる学生が多くないのは無理のないことでしょう。一方、これまで見てきた項目において、「イメージを強く持っている」と「イメージをやや持っている」を合計した“イメージを持っている”割合は、文系と理系でほぼ同程度か、文系のほうが高い割合ですが、「給与(初任給)が高い」のみ文系68%に対して、理系76%と理系のほうが8ポイントも高くなっています。AIエンジニアなど特別なスキルを持っている学生に対しては、他の同期学生と横並びではない高額な初任給を提示する企業の例もありますが、全体から見ればまだほんの一握りの学生が対象であり、ここまでの差になるほどの影響はないはずです。理系が文系を上回っている理由としては、理系のほうが給与水準の高い大企業に内定した割合が高いと考えられます。
次に、「福利厚生が充実している」について見てみます。「イメージを強く持っている」割合は、文系で49%と半数近く、理系でも44%となっています[図表14]。「イメージをやや持っている」との合計(“イメージを持っている”)でも、文系79%、理系78%とほぼ同程度になっています。昨今「福利厚生」は企業選択の重要な指標になっているといえますが、入社予定の会社に対して“イメージを持っている”割合は他の項目と比較して特に高いわけではなく、“中の下”程度の割合といえます。学生は必ずしも他社より充実した福利厚生にこだわっているわけではなく、他社並みのレベルを求めているだけなのかもしれません。