インターンシップで独自路線を行く中堅企業

最後に、既に12月までに実施したインターンシップの形式と、対面形式で実施した場合の日数タイプについて見てみましょう。

実施したインターンシップの形式は、全体で見ると「すべて対面形式で実施」が42%、「対面形式とオンライン形式を混合して実施」が44%で拮抗しており、コロナ禍でもてはやされた「すべてオンライン形式で実施」は15%にとどまっています[図表13]
実施したインターンシップの形式
従業員規模別に見ると、規模による違いが明確に現れました。大企業では、最も多かったのは「対面形式とオンライン形式を混合して実施」で64%となる一方、「すべて対面形式で実施」は25%、「すべてオンライン形式で実施」は11%と1割程度でした。中堅企業でも「対面形式とオンライン形式を混合して実施」が最も多かったものの39%にとどまり、「すべて対面形式で実施」(36%)とそれほど大きな開きはありません。「すべてオンライン形式で実施」が25%と、他の企業規模の2~3倍となっていることも特徴です。「オンラインから再び対面へ」という時代の変化についていけていない企業が少なくないようです。一方、中小企業は「すべて対面形式で実施」が72%と圧倒的な割合を占め、「すべてオンライン形式で実施」は8%と1割を下回るなど、「対面形式」に大きく舵を切っている様子が分かります。

対面形式で実施したインターンシップの日数タイプを見てみると、大企業は「1週間程度」が最も多く41%、次いで「1日程度」が38%、「2~3日程度」が25%で続きます[図表14]
対面形式のインターンシップの日数タイプ
中小企業においても、最も多かったのは「1週間程度」の35%であり、次は「1日程度」が30%、「2~3日程度」と「2週間程度」がともに22%で続くなど、大企業と極めて近い傾向となっています。それに対して中堅企業では、「1週間程度」はわずか10%にとどまり、「1日程度」が最も多い43%、次いで「2~3日程度」38%、「半日程度」が29%となるなど、他の企業規模とはまったく異なる結果となっています。「対面形式」でインターンシップを実施したとしても、三省合意の要件に沿った「1週間以上」のプログラムはあまり視野に入れていないものと推測されます。

次回は、今回の調査の続きを報告します。

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