文系・理系ともに増える重複内定者
さて、ここからは「内定」に関する調査結果を紹介します。ますば、内定社数を文系・理系別に2023年卒と比較してみました。文系において、「0社(未内定)」の割合は2023年卒とほとんど変わらないものの、「1社」の割合は2023年卒の29%から22%へと大幅に減少し、「2社」が23%で最も多くなりました[図表8]。「3社」もわずかに増加し、「4~6社」は13%から18%へと5ポイント増加するなど、2社以上の内定を保有する学生(重複内定者)は6割にも達し、1人当たりの内定社数は明らかに増加していることが分かります。文系において、「本年4月後半」が32%でピークではあるものの、「本年3月後半」(28%)から「本年5月後半」(30%)までがほぼ同程度の高水準で推移しています[図表10]。一方、「前年10月」までの早期の内定取得については2023年卒と大きな変化はありませんでしたが、「前年11月」からは増加傾向が顕著で、「本年2月」には2023年卒の10%から14%へ、「本年3月後半」には17%から28%へと大幅に増加しました。ただし、「本年5月後半」には33%から30%へと一転して減少に転じ、「本年6月前半」には23%から14%へと急落しました。内定取得時期において、早期には大きな変化は見られなかったものの、昨年秋以降は明らかな前倒し傾向が現れました。